YMFS本日はよろしくお願いします。今回は日本サッカー協会1級審判員の大先輩でもあり、国際審判員としても活躍してこられた西村さんにお越しいただきました。
西村たしか最後に山下さんに会ったのは1ヶ月前のレフェリーのミーティングでしたね。
山下はい、そうですね。でもその前となると、もう何年も前ですよね。2011年、私がまだ2級審判員だった頃が西村さんに一番お会いしていた時期だと思います。
YMFSその頃の西村さんは、2010年のFIFAワールカップ南アフリカ大会で大事な試合の笛を吹き、審判界ではけっこうなスーパースターでした。
山下けっこう、じゃなくて、スーパースター!です、笑。その頃はよくご指導いただいていました。
西村そんな、指導なんて、笑。審判仲間として、トレーニングセンターとか研修でちょっとアドバイスしたりですよ。
山下私が担当する試合を見に来ていただいたこともありましたね、こっそりと、笑
YMFSものすごくいい先輩じゃないですか!
山下はい、こっそり見に来てくださるあたりが良い先輩です。試合が終わった後はいくつかアドバイスをくださって。
YMFSなぜ「こっそり」だったのですか?
西村各試合には公式にレフェリーを評価する役割の人が派遣されてきているんです。その方の権限を超えてしまうことがあると失礼だし、もし来ているなら、あなたにまかせるよ、ってなっても困ります。だから「こっそり」ですね、笑
YMFSでも結果的に見つかっているじゃないですか。
西村もちろん試合が終わったあとに、見てたよ、と言います。もしそのまま何も言わないで帰ったら、山下さんのおっかけになっちゃうから、笑
YMFS西村さんからはどういうアドバイスをもらっていたのですか?
山下自分のレフェリングの内容についてもありましたが、どちらかというと試合中の所作、について教えていただいたことが印象に残っています。
YMFS所作とはどういうことですか?
西村「振る舞い」って言い換えるとわかりやすいと思います。試合中にレフェリーが自分の意思を表現するとき、それは一つの「振る舞い」になりますよね。指がちょっとでも人に向けば高圧的になるし、ごめんごめん!みんなちょっといい?って、指を天に向けながら声をかければ、柔らかく注目を集めることができます。そういう一つ一つの所作で相手に与える印象はかなり大きく変わるんだよ、ということを話しました。
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