公益財団法人ヤマハ発動機スポーツ振興財団では、6月24日(金)、新型コロナウイルス感染防止対策を行いながら、「第14回ヤマハ発動機スポーツ振興財団スポーツチャレンジ賞奨励賞」を受賞した山下 良美さんに表彰状とメダル、記念品を贈呈しました。例年、春先に表彰式を行っていますが、コロナ禍の状況を鑑み、開催を見合わせています。
山下 良美さん談
「賞をいただくことは、なかなかないことですし、とても光栄です。しかも、今回いただいた奨励賞は、“今後のスポーツ振興に大きな影響力が期待される”という、この先の可能性に焦点をあてたもので、そういう立場にいられることの嬉しさを感じています。これからもがんばっていこうと、次へのやる気につながる賞でした。受賞したことを心に留めてこれからの活動に向き合っていきたいと思います。
今は“女性”の国際主審・サッカー1級審判員として評価され、注目されることも大切かなと思っています。サッカーの女性審判員はもちろん、女性のプレーヤーすら少ない現状で、どんな形であれ、注目してもらうことにより、Jリーグで女性でも笛が吹けるんだって知ってくれる人が増えたり、審判員や女子サッカーへの興味・関心に繋がることが大事だと思ってのことです。ゆくゆくは男女を問わず、審判員としての基準を満たしていれば、だれもが活躍できるようになることが前提ですけれど。
カタールで行われるFIFAワールドカップカタール2022の審判員に選ばれたことについては、とても嬉しく思っています。ワールドカップに女性の審判員が立つなんて思ってもみませんでしたし、夢のまた夢の舞台ですので、そんな機会をもらえたことをたいへん光栄に思っています。同時に、体をぐわっと鷲掴みにされるくらいの責任を感じています。
もともと私自身、これまでも大きな目標を特に定めることなく、次の試合、次の試合と、目の前の試合を一つずつ大切に活動してきました。今のような立場に立っていられるのは、たまたまタイミングが良かったからに過ぎません。周りの方に恵まれていたおかげです。諸先輩方が少しずつ実績を積み上げ、切り拓いてきたものがあり、また色んなところで女性審判員が活躍し、皆さんが信頼を積み重ねてきたからです。
自分から積極的に何か切り拓いてきたというものはありませんが、与えられたものやチャンスには全力で取り組み、全力で返し、目の前のことを精一杯やってきたことへの自負はあります。そして今は、次の試合よりもさらにもっと近いところ、今日、何をするのか、今、何をしているのか、一瞬一瞬が一番大事なんだという想いです。
ワールドカップまで、あと約6カ月。成長できる機会が6カ月もあるし、6カ月しかなくもあり、この度の受賞を糧に、全力を尽くしてワールドカップに向かいたいと思っています」