スポーツ・チャレンジャーズ・ミーティング

対象者が一堂に集い語り・学び・考える
 第15回 YMFSスポーツ・チャレンジャーズ・ミーティング

2022年度(第16期生)助成金贈呈式

第15回YMFSスポーツ・チャレンジャーズ・ミーティングは、スポーツチャレンジ助成第16期生への贈呈式で開幕しました。木村隆昭理事長による開会挨拶の後、第16期生を代表して坂藤秀昌さん(体験)と李格さん(研究)に贈呈書が授与されました。式典の最後には坂藤さんが力強い決意表明を行い、31名の新たなチャレンジがスタートしました。

開会挨拶|木村隆昭理事長
開会挨拶|木村隆昭理事長

YMFSスポーツチャレンジ助成 第16期生の皆さん、こんにちは。今年度は、新たに31名の皆さんをチャレンジャーとして迎えることになりました。直接お会いすることができず残念ですが、一年間、よろしくお願いします。
昨年末、皆さんから寄せられた書類の審査を審査委員の先生方とともに行い、続いて1月上旬には2次審査としてリモートによる面接を実施しました。そうした選考のプロセスで、伊坂審査委員長をはじめ各先生方が特に注視していたのは皆さんの「伸びしろ」です。その「伸びしろ」を見極めるために、一人ひとりの情熱、目標、そしてそこに到達するための計画を厳しい目で審査していきました。そうした独自の視点を持って、たくさんの申請者の中から皆さんを選考させていただいたわけです。今年度も、大きな「伸びしろ」を持った、そして「応援したい」という思いを抱かせる魅力的なチャレンジャーを選ぶことができたと自負しています。
もう一つ、私たちが大切にしているのは、人とのつながりです。たとえ競技や研究の領域は違っても、互いに学び合い、刺激し合うことはとても大切なことです。縁あって16期生として肩を並べた者同士、アスリートも研究者もその垣根なく積極的につながり合って、自己の成長に結び付けてください。そこには、日常のトレーニングや研究活動にはない、化学反応のきっかけがあるかもしれません。私たちも精一杯、チャレンジを後押ししていまいります。
さらに、本日もご参加いただいている審査委員の先生方は、それぞれ優れた専門性を持ち、さまざまな経験を積まれてきた方々ばかりです。選考や審査の過程では審査委員として目を光らせますが、助成期間は頼れるアドバイザーとして皆さんのチャレンジを後押ししてくださるはずです。こうした先生方との出会いも、きっと皆さんの大きな資産となることでしょう。臆することなく、積極的につながってください。
一年後、この場で、できればアフターコロナのリアルなミーティングで大きな成果を報告してくださることを期待して、私からの激励の挨拶とさせていただきます。がんばりましょう。

決意表明|第16期生代表 坂藤秀昌さん
決意表明|第16期生代表 坂藤秀昌さん

この度は、2022年度YMFSスポーツチャレンジ助成、第16期生に私たちを選んでいただきありがとうございます。
僕は、小学校3年生からフェンシングを始めました。フェンシングには、フルーレ、エペ、サーブルの3種目がありますが、僕はエペを専門にしています。エペは東京2020オリンピック団体戦で、日本フェンシング界初の金メダルを獲得した種目です。
2年前、U17世界選手権をはじめ、数々の大会がコロナで中止になってしまいました。目標にしていた大会に出られなかった喪失感は、今も忘れることができません。その後もずっと競技活動の制限は続いていますが、どんな状況においても、自分の頭でしっかり考えながら、その時できることに全力で取り組むことを心がけて、競技活動を続けています。昨年は、全国選抜優勝、インターハイ優勝を成し遂げることができました。
僕はこの春、大学生になります。チャレンジ目標は、学業と競技活動を両立して、どちらでも成果を出すことです。まずは、来月、U20世界選手権代表に選ばれているので、表彰台を目指して頑張ってきます。
16期生の私たちは、それぞれの目標に向かって精一杯チャレンジできることに感謝し、自分に限界を作らず、高みを目指して努力していくことをここに誓います。

激励メッセージ|伊坂忠夫審査員長
激励メッセージ|伊坂忠夫審査員長

皆さんは本日、YMFSのチャレンジャーとして私たちのファミリーとなりました。私たちはこの新しいファミリーをあたたかく迎え、そして時には厳しく、皆さんと並走しながらチャレンジを見守っていきたいと考えています。
16期生の皆さんには、それぞれが自分自身を磨くとともに、お互いの優れたところに触発されながら、ぜひ一年間のチャレンジ期間を通じて「創発」ということを学んでほしいと思います。創発とは、いくつかを寄せ集めたその総和より大きな成果が生み出されることを表します。そのためには、自分と異なる人たちと積極的に融合し、またディスカッションしていくことが大切です。YMFS歴代のチャレンジャーたちも融合し合うことで、自分自身への期待を超える成果を生み出してきました。
世の中ではいま、いろいろなことが起きていますが、私たちが人生において目指すべきところは「いかに幸せになるか」ということです。皆さんの前向きなチャレンジは、幸福に向かっていくエネルギーです。皆さんの大きな成果に期待しています。