第14回YMFSスポーツ・チャレンジャーズ・ミーティングは、スポーツチャレンジ助成第15期生への助成金贈呈式で開幕しました。木村隆昭理事長による開会挨拶の後、第15期生を代表して竹下航生さん(体験)と佐々木多麻木さん(研究)に贈呈書が授与されました。式典の最後には竹下さんが力強い決意表明を行い、31名の新たなチャレンジがスタートしました。
開会挨拶|木村隆昭理事長
今年度は、新たに31名の皆さんをチャレンジャーとして迎えました。直接お会いすることができず残念ですが、一年間、よろしくお願いします。
YMFSは「スポーツを通じて夢の実現にチャレンジする人を応援する」財団です。ですから、歴代の助成対象者の皆さんを私たちは「チャレンジャー」と呼んでいます。
昨年末、皆さんから寄せられた書類の審査を審査委員の先生方とともに行い、1月には2次審査としてリモートによる面接を実施しました。そうした選考のプロセスで、伊坂審査委員長をはじめ各先生方が特に注視していたのは皆さんの「伸びしろ」です。その「伸びしろ」を見極めるために、一人ひとりの情熱、目標、そこに到達するための計画を厳しい目で審査していきました。そうした独自の視点を持って、たくさんの申請者の中から皆さんを選考させていただいたわけです。今年度も、大きな「伸びしろ」を持った、そして「応援したい」という思いを抱かせる魅力的なチャレンジャーを選ぶことができたと自負しています。
もう一つ、私たちが大切にしているのは、人のつながりです。たとえ競技や研究の領域は違っても、互いに学び合い、刺激し合うことはとても大切なことです。縁あって15期生として肩を並べた者同士、アスリートも研究者もその垣根なく積極的につながり合って、自己の成長に結び付けてください。そこには、日常のトレーニングや研究活動にはない、化学反応のきっかけがあるかもしれません。私たちも精一杯、チャレンジを後押ししてまいります。
さらに、本日もご参加いただいている審査委員の先生方は、それぞれ優れた専門性を持ち、さまざまな経験を積まれてきた方々ばかりです。選考や審査の過程では審査委員として目を光らせますが、助成期間は頼れるアドバイザーとして皆さんのチャレンジを後押ししてくださるはずです。こうした先生方との出会いも、きっと皆さんの大きな財産となることでしょう。積極的につながってください。
一年後、この場で大きな成果を報告してくださることを期待して、私からの激励の挨拶とさせていただきます。
決意表明|第15期生代表 竹下航生さん
この度は、2021年度YMFSスポーツチャレンジ助成、第15期生に私たちを選んでいただき、ありがとうございます。
私は指導者である父の影響を受け2歳からレスリング競技を始めました。幼い頃から数々の全国大会で優勝を果たし、オリンピックで金メダルを獲得するという目標を持つようになりました。目標に向け努力を重ね、2017年、2018年に行われたアジアカデット選手権、世界カデット選手権に日本代表として出場し銅メダルを獲得することができました。また、2019年に行われた全日本選手権では銀メダルを獲得しシニアでも通用する力があることを確信しました。2013年9月7日に2020年東京オリンピックが決定したその日から、私は東京オリンピックに出場することを目標に父と二人三脚で練習に励んできました。しかしながらその目標を果たすことができず悔しい思いをしました。YMFSの助成を受け、2024年パリオリンピックで幼い頃からの「オリンピックで金メダルを獲得する」という目標を達成できるよう努力します。そして、目標を達成するためにチャレンジし、「結果」という形でYMFSに恩返しがしたいと考えています。
現在、新型コロナウイルスの影響で社会は沢山の不安や問題を抱えています。YMFSから助成を受け私たちがそれぞれの競技や分野で活躍することで少しでも社会を盛り上げたいと思います。そして2021年度YMFSスポーツチャレンジ助成に選んでいただいたことを誇りに思い、15期生の私たちが、それぞれの競技や分野で活躍し社会を盛り上げるとともに、互いに切磋琢磨し、目標に向かってともに成長することをここに誓います。