2022(令和4)年度

障害者スポーツを取巻く社会的環境に関する調査研究

- 選手のキャリア、TV放送、選手認知度、テレビCF放送、ユニ★スポ体験の効果に着目して –

[第4章]テレビコマーシャルによる障害者スポーツ情報発信環境調査

調査目的

障害者スポーツ関連のテレビコマーシャルの実態(放送年、競技、出演者など)、およびパラアスリートを起用したテレビコマーシャルの実態(選手、競技、広告主など)を把握し、社会のムーブメント形成の背景を探る。

調査概要
  • 継続的に保存されている関東キー局のテレビコマーシャル放送実績データベースより、障害者スポーツ、障害者スポーツ競技が画面上に表出しているテレビコマーシャルをテキスト検索にて抽出(データ提供者 ニホンモニター株式会社)
  • テレビスポーツデータ年鑑2008~2021(ニホンモニター株式会社発行)の掲載データより、アスリート名/競技名/広告主が明確なデータを抽出
データ抽出期間

2008年1月1日~2021年12月31日

調査結果
  • 障害者スポーツ関連のテレビコマーシャル本数を年別にみると、東京2020大会の開催が決定した2013年以降、徐々に本数は増え、2017年以降は50~80本で推移している。
  • 2015年1月から東京2020大会のスポンサー契約が開始以降の障害者スポーツ関連のテレビコマーシャル本数の割合をみると、2016年~2020年では8割以上がスポンサー企業であった。
  • タイトル、出演者から競技が特定できなかったCFについては「複数・その他」として集計した結果、最も多かったのは「複数・その他」の249本で、ついで「車いすバスケットボール」(36本)、「競泳」(28本)、「陸上」(23本)、「車いすテニス」(22本)であった。
  • 2008年~2021年までにパラアスリートを起用したテレビコマーシャル本数は332本だった。東京2020大会の開催が決定した2013年以降、徐々に本数は増え、2015年には10本、2016年以降は40本を超えて推移している
  • 2015年1月から東京2020大会のスポンサー契約が開始以降のパラアスリート起用のテレビコマーシャル本数をパラアスリート別にみると、1位は「国枝慎吾」(21本)、2位は「上地結衣」(15本)、3位は「池崎大輔」(12本)だった。