スポーツ・チャレンジャーズ・ミーティング

対象者が一堂に集い語り・学び・考える
 2022年度(第16回)スポーツ・チャレンジャーズ・ミーティング

2023年度(第17期生)助成金贈呈式

第16回YMFSスポーツ・チャレンジャーズ・ミーティングは、スポーツチャレンジ助成第17期生への贈呈式で開幕しました。木村隆昭理事長から第17期生一人ひとりに贈呈書の授与が行われた後、チャレンジャーを代表して野口颯さん(体験)が力強い決意表明を行い、31名の新たなチャレンジがスタートしました。

2023年度(第17期生)助成金贈呈式
開会挨拶|木村隆昭理事長
開会挨拶|木村隆昭理事長

今年度は、新たに31名の皆さんをチャレンジャーとしてお迎えすることになりました。こうして、チャレンジャーの皆さん一人ひとりの顔を見ながら贈呈式を開けるのは、じつに4年ぶりのことです。本当に嬉しいことですし、私たちはこの日を心から待ち望んでおりました。一年間、どうぞよろしくお願いします。
YMFSは「スポーツを通じて、夢の実現にチャレンジする人を応援する」財団です。ですから歴代の助成対象者の皆さんを、私たちは「チャレンジャー」と呼んできました。書類審査、面接審査というプロセスの中で、伊坂審査委員長をはじめ各先生方が選考のポイントとして重視したのは、皆さんのこれまでの実績ではありません。ひと言で申し上げるなら、これからの「伸びしろ」です。その「伸びしろ」を見極めるために、一人ひとりの情熱、目標、そこに到達するまでの計画を厳しい視線で審査していただきました。他の助成制度とはややアングルの異なるそうした視線をもって、たくさんの申請者の中から皆さんを選考させていただいたわけです。今年度も、大きな「伸びしろ」を持った、私たちをワクワクさせてくれる魅力あふれるチャレンジャーを選考できたと自負しています。
もう一つ、私たちの助成制度が大切にしているのは、人とのつながりです。たとえ競技や研究の領域は違っても、互いに学び合い、切磋し、刺激し合うことはとても大切なことです。縁あって第17期生として肩を並べた者同士、アスリートも研究者もその垣根なく積極的につながり合って、自己の成長の糧としてください。そこには日常のトレーニングや研究活動にはない、化学反応のきっかけがあるかもしれません。そしてこのスポーツ・チャレンジャーズ・ミーティングは、その起点となる大切な機会です。
つながりの対象は、チャレンジャー同士だけではありません。本日もご参加いただいている審査委員の先生方は、それぞれ研ぎ澄まされた専門性を持ち、さまざまな経験を積まれてきた方々ばかりです。選考の過程では厳しく審査の目を光らせますが、助成期間は頼れるアドバイザーとして皆さんのチャレンジを後押ししてくださいます。こうした先生方との出会いも、きっと皆さんの未来にとって大きな意味を持つことになるでしょう。皆さんが抱える課題や疑問。そうしたことを臆することなくぶつけてみてください。先生方とのつながりは、皆さんのチャレンジに大切な何かを与えてくれるはずです。
今日・明日の二日間にわたって、第16期生の成果報告が行われます。自ら掲げた目標に対して果敢に挑み、その目標を見事に達成した人、惜しくも届かなかった人、成果はさまざまです。そのチャレンジの過程に耳を傾け、凝視し、自身のチャレンジと照らし合わせてみてください。それを刺激に、皆さんも一年後に大きな成果を携えてこの会場で発表してくださることを期待して、私からの激励の挨拶とさせていただきます。さあ、頑張りましょう!

決意表明|第17期生代表 野口颯さん
決意表明|第17期生代表 野口颯さん

この度は、2023年度 YMFS スポーツチャレンジ助成第 17期生に私たちを選んでいただき、ありがとうございます。
僕は小学2年生からウインドサーフィンを始め、小学5年生の終わりに選手として大会に出場するようになりました。ウインドサーフィンには大きく分けて3種目あります、スピードを競う「レース」、平水面で技を競う「フリースタイル」、そして波のある海面で技を競う「ウェーブ」です。僕は「ウェーブ」を専門としています。
3年前、世界中にコロナウイルスが蔓延して海外へ行くことが難しくなり、世界大会に出場することができませんでした。世界に出て活躍したいと思い練習していた僕には、とても辛い出来事でした。しかし、必ずチャンスは巡って来ると信じ、自分にできることを取り組みました。現在では2022年の全日本ウインドサーフィン選手権で優勝し、プロクラスに挑戦することになりました。そして、12月に開催されたプロ戦、私にとってはプロ初挑戦の試合だったので、とても緊張しましたが、そこでは4位という結果を残すことが出来ました。
今年の目標はユースクラスの世界チャンピオンになることです。たくさんの苦悩が待っているかもしれませんが最後まで努力し頑張っていきます。17 期生の私たちは、それぞれの目標に向かって精一杯チャレンジできることに感謝し、どんなことがあっても自分にできることを考え、高みを目指して努力していくことをここに誓います。