スポーツチャレンジ賞

スポーツ界の「縁の下の力持ち」を称える表彰制度
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【対談】遠藤謙×佐藤圭太

INTERVIEW/KEN ENDO × KEITA SATO
【対談】遠藤謙×佐藤圭太/いつか義足もメガネのように

YMFS本日は、リオ2016パラリンピック競技大会、陸上競技男子4x100mリレー銅メダリスト、佐藤圭太さんにお越しいただきました。佐藤さんは、当財団スポーツチャレンジ助成事業(体験助成)の6期生でもあります。どうぞよろしくお願いします。

さて、今回の遠藤さんの受賞について、佐藤さんはどのように受けとめていらっしゃいますか?

佐藤ヤマハ発動機スポーツ振興財団スポーツチャレンジ賞はこれまで「縁の下の力持ち」的な方々が受賞されてきたとお聞きしています。遠藤さんがやってきたこと、そしてやっていることが、スポーツチャレンジ賞受賞という形で評価され、そして皆さんに知ってもらえる、それがすごく嬉しいです。

YMFS表彰式のスピーチでおっしゃっていましたが、遠藤さんとしては「これは自分一人の力ではなく、みんなでもらった賞」なんですよね?

遠藤まったくその通りです。

佐藤遠藤さんは、基本的には「自分は表に出なくていいよ」というタイプなんです。他にも頑張っている人がいるのなら、そちらの人をフィーチャーしてください、よくそういうことを口にされます。彼のここまでの活動を近くで見てきた僕としては、やっと報われた、みたいな感じですね、笑。

【対談】遠藤謙×佐藤圭太

YMFSそれではまず、お二人の出会いのきっかけから教えていただけますか?

【対談】遠藤謙×佐藤圭太

遠藤初めて会ったのはたしか義肢装具士の沖野敦郎くんと一緒にいたときだと思います。ちょうど圭太が義足の調整に来ていて、沖野くんを通じて彼を紹介してもらったのが最初でした。僕がボストンから日本に戻ってきた直後、2012年だったと思います。

佐藤ずいぶん前なんですね!僕は全然覚えてないです。

YMFSその後、ここまで二人の距離が縮まるのは、どういうきっかけだったのですか?

遠藤今となっては無茶だったなと思いますが、2020年に日本でパラリンピックが開催されるのなら、陸上競技用の義足を、日本の技術力を結集しオールジャパンで作るようなチームができたらいいなと考えていました。当時そんな理想をいろんな場所で話していたのですが、ほとんど誰にも相手にされず、これはちょっと無理そうだな、と。そういう難しい状況の中で、義肢装具士の沖野君が、彼が担当していた数名のアスリートに声をかけてくれたんです。その中の一人が佐藤圭太でした。

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