中間報告会

半期の活動発表、人材交流と学びの場
 2012年9月20日

平成24年度スポーツチャレンジ助成 第1回目中間報告会を実施しました

平成24年度スポーツチャレンジ助成 第1回目中間報告会を実施しました

9月20日(金)、東京・丸の内で平成24年度 第1回中間報告会を実施しました。今回は現役チャレンジャーの酒井裕唯選手(第6期生・スケート/ショートトラック)、星瑞枝選手(第6期生・アルペンスキー)、山﨑勇喜選手(第6期生・陸上競歩)に加え、OBチャレンジャーの清水聖志人さん(第3期生・レスリング)の4名が参加しました。

2014年ソチ五輪出場をめざす酒井選手と星選手からは、新シーズンに向けて第1四半期(3〜6月)と第2四半期(7〜9月)の活動から生まれた成果と課題について、ロンドン五輪に出場した山﨑選手からは主にオリンピックに向けた取り組みとロンドンでのレース報告をしていただきました。また、現役を引退した清水さんからは、現在携わる研究や教育、トップアスリート支援、ジュニアや大学生への指導など多岐にわたるレスリングの強化・普及活動について概要を紹介していただきました。

報告会の終了後には、浅見俊雄審査委員長を座長に、西田善夫審査委員、衞藤隆審査委員、村田亙審査委員、木村隆昭理事長も交え、「世界のトップとの差」をテーマに座談会を実施しました。現役チャレンジャーの皆さんにとっては、まさにその差を埋めることがチャレンジ達成のための大きな課題。世界のトップ選手との体格差や特徴の違いによる長所・短所、また支援体制や用品・用具まで話題は広がり、充実した意見交換の場となりました。




酒井 裕唯(第6期生) スケート(ショートトラック)/選手

春先からJISSでの練習量を増やし、体力の向上と体幹の強化に取り組んできた。特に今年からは対人をイメージした上半身の強化を図り、ここまで狙い通りのトレーニングができている。また7月以降は国際大会を見据えてレース展開の研究や、シューズを中心にしたメカニカルな部分で精度を上げる試みも行っている。昨シーズンは体重が軽すぎたという反省があったので、体脂肪率や体重の管理にも十分に注意を払いながらシーズンインの準備を進めている。

ワールドカップは10月中旬の北米ラウンドから始まる。ここまでの実感として、私だけでなく日本ショートトラック陣すべてのレベルアップが図れているので、その力を新シーズンで見せ、ソチ五輪でのメダル獲得までつなげていきたい。

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星 瑞枝(第6期生) アルペンスキー/選手

4〜6月にかけてはスキーテストとバイオメカニクストレーニングによる身体動作の獲得に加え、イタリア遠征を行った。その結果、技術的な課題が明らかになり、それを克服するためのコーチングも受けた。また新しい技術の理解を深め、それを習得するための陸上トレーニングにも注力した。夏場には本格的なシーズンインの前にレースを経験しておくため、ニュージーランドでのFISカップに6戦出場した。そのうち1回だけは優勝できたが、全体的には春から積み上げてきたものが出せなかった悔しさがある。

現時点でのターゲットは、来年2月中旬にオーストリアで開催される世界選手権。ソチ五輪へとつながっていく大切な大会なので、オリンピックシーズンと同じ緊張感を持って臨みたい。ソチに出場し、そこで良い結果を出すためにも第1シードとなるトップ15をめざす。

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山﨑 勇喜(第6期生) 陸上競歩/選手

昨年から今年にかけて合計75日間、中国・昆明で高地合宿を行った。昆明には専任コーチやドクター、トレーナーに加えて、国際審判員も派遣してもらってフォームのチェックを受けるなど、これまで出場したアテネや北京と比べても最高の準備をしてロンドンを迎えることができた。しかし、入賞・メダルをめざしたオリンピック本番では3回の警告を受けて失格となり、本当に悔しい思いをした。

もちろんリオ五輪ではロンドンで達成できなかった入賞・メダルの獲得をめざす。そのためには、まず痛みの残っている膝の故障をしっかり治すこと、それからこれまで以上に「質」の高い練習を突き詰めていかなければと思っている。10月末には来年の世界選手権の出場権がかかった全日本50km競歩がある。ここで確実に内定を受けられるようしっかりトレーニングを積んでいきたい。

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清水 聖志人(第3期生) レスリング/指導者・研究者(元選手)

現在、日本体育大学の助教として「研究活動」、「教育活動」に従事、研究に関しては、アスリートのキャリアやレスリングのコーチング等をテーマとしている。1年半前に現役を引退してからは、代表チームや大学生への「コーチング」に加え、日本レスリング協会強化委員会「テクニカルグループ」の活動に取り組んでいる。今日は、その中からテクニカルグループでの活動を進める中で生まれた成果と課題について報告させてもらった。

YMFSの助成期間はアスリートとしてサポートしていただいた。その際に、研究者の永見先生や島本先生との出会いが生まれたことや、浅見先生はじめ審査委員の助言や励ましが、現在の多岐にわたる活動のベースになっている。

OBになってもこうして報告をさせてもらいながら、現役アスリートの発表も聴けることは、自分にとっては大きな刺激となっている。また機会をいただいて参加したい。

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