年度別チャレンジャー一覧

静的収縮中にみられる運動皮質－筋間の活動連関は，脳波－筋電図間のコヒーレンス解析により評価できる。こうした両者の同調的駆動は、感覚情報の運動指令への統合といった意義をもつ一方、律動性を有するが故に、運動の巧緻性を阻害する可能性がある。本研究では、感覚情報が特に要求される条件下での、脳波筋電図コヒーレンスや体肢の震えの変化を評価し、皮質－筋間の活動連関のメリットとデメリットを解き明かしていく。

静的筋収縮中、運動皮質近傍の脳波と主働筋の筋電図との相関性は、コヒーレンス解析を用いて評価できる。神経科学分野では、この15年、脳波筋電図コヒーレンスに関する電気生理的検証が成されて来たが、その機能的意義に関しては推測の域を出ていない。本研究は、脳波筋電図コヒーレンスと発揮張力の安定性との関連性を検証することで、運動の巧緻性という観点から、運動皮質−筋間の同調的活動のもつ機能的意義の解明をめざす。