年度別チャレンジャー一覧

助成対象者のチャレンジ概要
小田 俊明
氏名
小田 俊明(おだとしあき)
助成実績
スポーツチャレンジ研究助成:第3期生
筋力発揮に伴う腱組織局所変形挙動の加齢変化と障害発生との関連

本研究の目的は、収縮時のアキレス腱局所変形挙動の加齢による変化を明らかにすること、ならびにそれらの変化のメカニズムを明らかにすることである。 本研究で期待される主な成果は、加齢によるアキレス腱・腱膜のひずみ動態の変化とアキレス腱断裂の発生年齢、発生部位との関連性が明らかになることである。これらが明らかになれば、腱断裂発生の危険度を数値として予測したデータベースの構築が可能となり、腱断裂発症の予備軍を特定することにつながる。また、断裂のメカニズムが明らかになることにより、各種運動処方により筋や腱に働きかけることで障害を未然に防ぐプログラム開発が可能になると考える。このことは、最終的に腱断裂の発生率を抑えることに繋がり、特に高齢者の怪我を発端とした寝たきりやQuality of Lifeの低下の出現率を抑制する効果があると考える。

スポーツチャレンジ研究助成:第2期生
ヒト生体における腱組織のひずみの不均一性と腱断裂の発生部位との関連性

筋収縮時におけるアキレス腱と腱膜のひずみは鉛直方向で不均一である。これは等尺性足底屈収縮時には、踵骨に近い部分のアキレス腱・腱膜が伸張し、踵骨に遠い部分(腓腹筋の接合部の付近)の腱膜が短縮しているためである。アキレス腱の断裂はアキレス腱・腱膜の伸張・短縮のターニングポイントで発生していることが予想されるので、我々は、アキレス腱・腱膜にみられるひずみのターニングポイントがアキレス腱断裂の発生部位と一致するという仮説を立てた。本研究の目的は、1)spin tagging MRIを用いて、等尺性足底屈収縮時におけるアキレス腱と腱膜のひずみを計測する、2)ひずみのターニングポイントが文献上で報告されているアキレス腱断裂の発生部位と一致するかどうかを明らかにする、ことである。