年度別チャレンジャー一覧

助成対象者のチャレンジ概要
小木曽 一之
氏名
小木曽 一之(おぎそかずゆき)
助成実績
スポーツチャレンジ研究助成:第3期生
バネ能力が長距離走のパフォーマンスに及ぼす影響

2008年、北京オリンピックでの男子マラソンは、気温が30度近くに達する中、ケニアのワンジル選手が2時間6分32秒のオリンピック新記録で優勝した。その後、今度はベルリンマラソンにおいて、エチオピアのゲブレシラシエ選手が2時間3分59秒という世界最高記録を樹立した。日本の得意種目であったマラソンは明らかに高速化し、世界のトップがバネを感じる「躍動感」を見せつける中、日本人選手は大きく遅れをとった感が否めない。そこで、本研究では、「長距離トップランナーの躍動的な走りはバネ能力の高さにより生み出される」と仮定し、伸張反射や腱の弾性といったバネに関する神経筋機能と持久性能力との関係について明らかにしたい。現在の日本の長距離界では、高地トレーニングや長い距離を走り込むといったトレーニングが主流である。本研究の結果は、そのような持久性トレーニングのあり方にも一石を投じられる可能性がある。