- 氏名
- 髙見 采加(たかみあやか)
- 助成実績
-
スポーツチャレンジ研究助成(奨励):第16期生
アスリートのパフォーマンスに関連する脳機能のゆらぎと安定化
“球技・対人スポーツでは、ボールや相手選手の動き情報を処理する運動視経路の能力が、パフォーマンスの決定因子となる”という作業仮説に基づき、①運動視能のパフォーマンスへの寄与の実証、②運動視能の日内・日間変動の特性とメカニズムの解明、③メカニズムに応じた運動視能の安定化方略の確立、を目指す。主なポイントは、脳機能としての運動視の変動に着目し、脳機能コンディショニングによりパフォーマンスの最適化を試みる点である。
成果報告(2023年3月)
スポーツ場面におけるパフォーマンスは日々変動しており、このパフォーマンスの「ゆらぎ」は、アスリートの、試合などの重要な局面でのベストパフォーマンス発揮を妨げる大きな要因となっている。本チャレンジでは、卓球やフェンシングなどの球技・対人スポーツで行われる連続視覚運動が視覚情報に強く依存していることに注目し、パフォーマンスのゆらぎの要因として脳の視覚情報処能力、特に、MT野を中枢とする運動視経路の能力(運動視能)のゆらぎに着眼した。今年度は、卓球競技者を対象に、①連続視覚運動におけるパフォーマンスのゆらぎは運動視能のゆらぎに起因すること、②経頭蓋静磁場刺激を用いて、MT野の神経活動の高低が運動視能のゆらぎの要因となっていること、を明らかにした。今後は、MT野の神経活動の高低を生み出すメカニズムを解明し、運動視能の最大化方略の構築を目指す。
年度別チャレンジャー一覧
助成対象者のチャレンジ概要