- 氏名
- 瀬戸川 将(せとがわ すすむ)
- 助成実績
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スポーツチャレンジ研究助成(基本):第18期生
スキル習熟を駆動する脳内機構の解明
スキルは、訓練や睡眠を通して徐々に脳内に定着する。この特性が、いつ、どのようにスキルが脳内に定着するか解明する上で障壁となる。申請者は、17期生として既に研究プロジェクトを開始しており、短期間でスキル習熟が可能な新規動物実験と長期間神経活動記録が可能な実験基盤を確立している。本申請課題では、この研究基盤を土台にして、スキル学習のメカニズムを過去最高精度で解明することに挑戦する。
スポーツチャレンジ研究助成(基本):第17期生
スキル習熟を高める脳神経活動の探索 -大規模、同時、連続神経活動記録法を用いて
スキルは、訓練や睡眠を通して徐々に脳内に定着する。この特徴が、いつ、どのようにスキルが脳内に定着するか解明する上で障壁となる。本研究では、既存の最先端神経活動記録技術を発展させ、世界初の大規模、同時、連続記録に挑戦する。更に短期間でスキル習熟が可能な新規動物実験と組み合わせて、訓練、睡眠を含めた学習全過程から神経活動データを収集し、そのメカニズムを過去最高の解像度で解明することに挑戦する。
成果報告(2024年3月)
球技スポーツでは、知覚情報をもとに適切な行動を瞬時に選択する能力(スキル)の獲得が不可欠です。しかし、スキルの脳神経メカニズムは2つの技術的制約により不明な点を多く残しています。まず、スキル学習が訓練、休息、睡眠時に進行するため、既存の計測技術ではその全てを通して生理機能変化を捉えることが出来ませんでした。また、広範な脳機能がスキル学習に関与するため、神経細胞レベルの計測技術を適用することも困難でした。
そこで私は、最新の神経活動記録技術と行動実験課題を発展させ、スキル学習中の動物から長時間連続・大規模記録を可能にする新たな実験系を開発しました。この課題では、睡眠を挟んだ3回の訓練によって、約45時間以内に知覚-運動スキルを学習可能となります。更に、この課題と大規模神経活動記録法を組み合わせることで、スキルの獲得開始から習熟に至る過程の神経活動を連続的に記録することが可能となりました。
年度別チャレンジャー一覧
助成対象者のチャレンジ概要