- 氏名
- 野中 愛里（のなかえり）
- 助成実績
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スポーツチャレンジ研究助成(奨励)：第18期生
大きな力発揮を必要とする投擲競技においてより少ない力で投擲物を加速させるための力の加え方と身体の動かし方を探る
本研究では，特に大きな力発揮が要求されるハンマー投げを対象として，より少ない力で投擲物を加速させるための力の加え方と身体の動かし方を探る。競技者が投擲物に加える力および体幹操作を2成分以上に分解し，それぞれの成分を変動させたときの投擲物の加減速の変化を調べて成分間で比較する．
成果報告（2025年3月）
ハンマー投の室伏広治選手が引退した2016年以降，回転系の投擲競技における小柄な日本人の活躍は低迷している．体格に恵まれない競技者が活躍するためには，より少ない力で競技力を高められるような技術選択をする必要があるものの，どのように身体を動かせばそれを実現できるのかは不明であった．
そこで私はハンマー投においてより少ない力で投擲物を加速させるための力の加え方と身体の動かし方を探ることを試みた．これらを探るために本研究ではコンピューター上でのシミュレーションを用いて投擲物に加わる力および体幹部の動作を様々に変動させ，数千万通りの体幹操作の中からより少ない力で投擲物を加速させるような動作が存在しうるのかを探った。その結果，特定の体幹操作を行ったときにより少ない力で投擲物が加速すること，そしてこのより少ない力で投擲物を加速させる体幹操作は競技者が採用する技術や体格によっても変化することが示唆された．