年度別チャレンジャー一覧

助成対象者のチャレンジ概要
前道 俊宏
氏名
前道 俊宏(まえみちとしひろ)
助成実績
スポーツチャレンジ研究助成(基本):第18期生
踵部痛の病態解明に向けた組織及び超音波画像研究

本研究は、踵部脂肪体の加齢変化に着目し、①生体組織弾性の定量評価が可能なShearwave Elastography(SWE)を用いた弾性機能評価と②光学・電子顕微鏡を用いた組織成分(コラーゲン線維、血管、神経)評価を実施する。

スポーツチャレンジ研究助成(奨励):第15期生
踵部脂肪体の機能解剖学的特性の解明ー荷重変化に着目した超音波研究ー

申請者は、踵に存在する脂肪組織(踵部脂肪体)が、踵部痛好発時期にあたる40代を境に菲薄化することを報告した。踵部脂肪体は荷重時に変形することで衝撃を緩和する弾性機能を有するため、形態的変化に加え、力学的変化が生じている可能性が示唆される。また、荷重時に非荷重時とは異なる動的変化を呈することが予想される。そこで本研究では、超音波法を用いて荷重時における踵部脂肪体の形態的・力学的特性を明らかにする。

成果報告(2022年3月)

踵部痛と踵部脂肪体(=かかとに存在する脂肪組織)の関係性や踵部痛発症メカニズムの解明を目指し、本チャレンジでは、荷重時における踵部脂肪体の形態的・力学的特性に着目して検討してきた。研究開始段階から感染症の影響などで、当初予定していた踵部痛患者の測定が困難になるなど、進捗の遅れに直面したものの、視点を変え、現段階で出来る最大限の取り組みを実施した。その結果、学会発表2回、論文投稿まで達成することが出来、今後に繋がる成果を得ることが出来た。また、新たな視点で取り組んだ踵部痛既往を有するアスリートや踵へ頻回に荷重を加える競技種目などに着目した調査から、踵部痛病態解明に繋がる貴重なデータを取得することも出来た。本チャレンジを通して得たこの成果を世界に発信するとともに、引き続き測定に取り組んでいきたい。