年度別チャレンジャー一覧

助成対象者のチャレンジ概要
木下 凜
氏名
木下 凜(きのしたりん)
競技名
スケルトン/選手
助成実績
スポーツチャレンジ体験助成(ベーシック):第14期生
スケルトンで世界一の選手になる! 2022北京五輪入賞、2026五輪金メダル獲得!

国内には滑走コースがないため、課題である滑走と氷上プッシュの競技力を海外で向上させまる。性能の高いそりへの対応力も課題であり、技術力の向上とともに、ランナー(そり)の性能を発揮させる操作技術を獲得していく。2021年にはワー ルドカップに出場し入賞、2022年北京五輪入賞、2026年五輪で金メダルを獲得する。

成果報告(2021年3月)

今年は新型コロナウイルスの影響で国際大会の出場はもちろん、滑走練習すらできない状況でした。6月までは自主トレのみで、自宅周辺でのスプリントトレーニングやオンラインでウエイトトレーニング等を行いました。これまで以上に自分を見つめ、足りない部分をどう高めていくか、考え、試す良い時間にもなりました。7月、大学部活動の再開に伴い、陸上競技場やプッシュ場での練習を開始しました。
9月の強化指定選手選考会では全選手中1位の記録を出し、JOC強化指定選手に選出されました。10月の全日本プッシュ選手権では優勝、四連覇する事ができました。タイムは2位との差を約0.3秒離し、自分の力を最大限発揮できました。練習環境が整わない中でも継続したトレーニングの成果でした。10月以降も海外渡航はできず、国内強化合宿に参加。初の試みとして、スケートリンクを貸し切っての氷上プッシュトレーニングを行いました。日本体育大学の方にプッシュ動作を三次元分析して頂き、フィードバックを貰い、フォーム等を見直し調整する事を繰り返し、11月から2月までで氷上プッシュタイムを0.1秒更新することができました。
滑走練習が行えず、国際大会にも出場できないシーズンでしたが、自分のレベルアップができた良いシーズンになりました。来シーズンは滑走の感覚を早期に取り戻し、北京五輪に挑戦したいと思います。

スポーツチャレンジ体験助成(ベーシック):第13期生
海外でスケルトン滑走経験を積み、2022北京五輪入賞、2026年五輪で日本人初のメダルを獲得する

日本にはスケルトン滑走ができる場所がないため、練習するためには海外に行かなければならない。海外で滑走練習を多く積み、その経験を活かして、オリンピックでメダルを獲得する。

成果報告(2020年3月)

今年度は怪我からのスタートとなった。スタートから計画が崩れることとなったが、最悪の状況を想定しながら短期間での回復を目指した。精神的に「焦り」との戦いになったが、「長期の見通しを持ってしっかり計画を立て、常に見直しをしていく」ことで、無理することなく「怪我をした今だからこそできること」を見つけ、それを実践することで落ち着いて乗り切ることができたと思う。日常生活の中で、食事や睡眠はもちろん、通学や学校生活の中でも競技を意識して考えたり行動したりする場面が多くあることに気づくことができた。
3連覇を目標としていた全日本プッシュスケルトン選手権まで、プッシュトレーニングは短期間での調整となったが、効率よく調整してベストの状態にもっていくことができた。「限られた時間の中で、ひとつひとつの動きを振り返り、試し、判断する」この経験は、海外での少ない滑走経験でレースに臨まなければならず、「短期間での修正」が課題であった自分にとってとてもよい経験となった。
シーズンに入り夏までの経験を元に、限られた1本1本の滑走を「大切に」かつ「大胆にチャレンジする」ことを意識しながら滑走トレーニングに取り組んだ。1ヶ月の現地合宿を経て参加したノースアメリカンカップでは、23位でスタートした1戦目から着実に順位を上げ、総合5位の結果を残すことができた。
しかし、世界ジュニア選手権では、1位を目標としたプッシュタイムはトップに0.09秒及ばず6位、滑走のミスが重なりゴールは23位だった。
 1分前後のレースとなるスケルトンでは、わずかなミスが命取りとなり、いかにミスを少なくできるか、ミスした時にはいかに素早く修正できるかが重要になる。国際大会に出場し、自分の強みであるプッシュタイムは順調に上げることができたシーズンだったが、滑走技術は世界のレベルに遠く及ばないのが現状である。自分のレベルを再認識した今、まだまだ克服するべき課題があり、世界一へ向かってチャレンジすることがより楽しみになった。
素早い滑走修正とより速いプッシュフォーム習得のための体幹トレーニング、本番に強く平常心を保つためのメンタルトレーニング、世界の各コースひとつひとつの効率的なライン取り、レース時の気温・氷温・天候に合わせた道具の選択、各国の選手・コーチとのコミュニケーションを通した情報収集、今考えるだけでも次々と課題が浮かんでくる。3月最終となる海外遠征後に、課題を整理し、来シーズンは世界ジュニア選手権でプッシュ1位、ゴールタイムトップ10入りを確実にしていきたい。そして全年齢が出場する世界選手権に出場し、世界のトップと自分の差を見極め、世界一を目指したい。