- 氏名
- 片山 敬章(かたやまけいしょう)
- 助成実績
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スポーツチャレンジ研究助成:第2期生
低酸素トレーニングによる生活習慣病改善・予防の可能性-糖代謝,脂質代謝に着目して-
低酸素環境下での運動処方は心血管疾患などの予防改善に極めて有効な可能性がある。さらに低酸素刺激によって筋への酸素運搬が低下すると、活動筋での糖の取り込みが増加することが報告されている。一方、脂質代謝については、低酸素環境における運動時に低下する、変化しない等、研究結果が一致しない。しかしながら、運動刺激は運動中のみならず運動後の代謝にも影響し、平地環境においては運動後に血中脂質濃度や脂質利用が増加することが報告されている。常圧低酸素環境への暴露は手軽に行えることから、低酸素環境での運動後には直ちに通常酸素環境に戻ることが多い。ところが、低酸素環境への暴露後、通常酸素環境に戻った時に、低酸素環境下での運動刺激の影響が糖質および脂質代謝にどのように表れるのかは明らかにされていない。エネルギー代謝の変化を明らかにすることで、効果的に糖の利用、血中脂質および体脂肪を低下させる低酸素トレーニングの利用が可能となるだろう。したがって、本研究の成果は、生活習慣病予防・改善のための低酸素環境を利用した安全かつ効果的な運動トレーニングプログラム作成に有益な資料となることが期待できる。
年度別チャレンジャー一覧
助成対象者のチャレンジ概要