年度別チャレンジャー一覧

助成対象者のチャレンジ概要
林 勇樹
氏名
林 勇樹(はやしゆうき)
助成実績
スポーツチャレンジ研究助成(基本):第18期生
可搬型パン・チルト機構の自動制御による汎用型競技会映像収録システムの開発

チャレンジ前半では前回採択時に開発した機械学習用いて、競技会場の環境に寄らない作業キットとシステムフレームワークを開発する。チャレンジ後半では、収録映像にレース分析システムから得られるデータを重畳することで、フィードバックの新しい可能性を模索する。具体的には泳速変動を映像上で可視化する試みにより、泳ぎのどの部分が加速・減速を生むかを直感的にフィードバックし、競技力向上の一助となることを目指す。

スポーツチャレンジ研究助成(基本):第16期生
機械学習を用いた競泳レース分析の高解像度化による新しいストローク分析パラメータの抽出

プールの中央または両端に設置したビデオカメラの映像から、レース全体に渡って選手の頭部位置を機械学習を用いて解析する。解析された位置情報の時系列データから、選手のストロークによる泳速度変動の情報を得る。機械学習には過去の大会において人力で分析された時間情報と、分析に利用した映像のデータセットを用いる。得られたデータを選手に早期にフィードバックすることを目指し、競技力向上に寄与する。

成果報告(2023年3月)

従来競泳のレース分析は手動で実施されてきた。本チャレンジで開発したシステムは、固定カメラで撮影したプール全景から選手の位置および頭部の詳細な座標を算出し、フレーム単位での通過時間・速度分析の全自動解析を可能にする。本システムは機械学習モデルによる2段階の推論を行うことで、競技会中のリアルタイム性の高い要望にも応えつつ、競技の振り返りとしての詳細な分析も行える特徴を持つ。機械学習モデルの訓練には、事前学習済みネットワークの再訓練を行った。1段階目にはYOLOv8というモデルを、2段階目にはViTというモデルをそれぞれ用いた。本チャレンジのテーマである「レース分析の高解像度化による新しいパラメータの抽出」のうち、機械学習を用いた高解像度化を実現できた一方で、新しい評価指標となるストローク分析パラメータの抽出までは成し遂げられなかった。今後現場適用を重ね、真に重要なパラメータ抽出に取り組みたい。