- 氏名
- 福家 健宗(ふくいえたけむね)
- 助成実績
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スポーツチャレンジ研究助成(基本):第16期生
運動実施における意志コストの客観的評価:前頭前野神経活動に着目して
世界的に身体不活動が蔓延し継続的な運動の実施が課題となっている昨今、運動実施の心理的ハードルを乗り越える「意志コスト」の低い運動条件が求められる。本研究では、運動強度の異なる運動実施前の前頭前野神経活動測定が運動実施における意志コストの客観的な評価指標となり得るかを検討することを目的とする。
成果報告(2023年3月)
世界的な身体不活動が課題となる昨今、運動がもつ心身機能への効果を最大限享受するには、運動を実施して初めて得られる単回の効果だけでなく、運動条件毎の実施のしやすさにも注目し、それを高める条件設定が必要である。本研究では、運動実施直前の精神的努力に影響する要因の検討と、生理的指標による精神的努力の評価を目的として実験を行った。進行中ではあるが、実験1では、運動強度が運動実施直前の精神的努力にもたらす影響に着目し、腕立て伏せを疲労困憊まで行うPE条件において、その30%の回数の腕立て伏せを行うP30条件よりも、主観的な億劫さが高まり、実施直前の前頭前野神経活動が高まる傾向が確認できた。さらに、運動に対してネガティブなイメージを持っていたり、普段の身体活動量が少なかったりするほど億劫さが高まりやすい相関関係を確認している。今後、実験・解析を完了し、研究成果を国際誌に投稿する予定である。
年度別チャレンジャー一覧
助成対象者のチャレンジ概要