- 氏名
- 土居 裕和(どいひろかず)
- 助成実績
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スポーツチャレンジ研究助成(基本):第14期生
ターゲット捕捉の成功率を高める視覚情報処理ストラテジーの解明
本研究では、自らの方に向かってくるボールを手でキャッチする「ターゲット捕捉」における、「ターゲットをギリギリまで目で追うこと」=「ターゲット追視」の有効性を、視線計測・手指運動の同時計測により検証する。逸話的証拠や経験ではなく、実証的検証を通じて、ターゲット捕捉の成功率向上に役立つ視覚情報処理ストラテジーを明らかにする点が本研究のポイントである。
成果報告(2021年3月)
自分の方に向かってくるターゲットを補足する上で有効な、視覚的情報処理方略の解明を目的とした研究課題で、採択していただいた。パラメータ制御された運動体の軌跡を再現するCGプログラム作成までは、当初予定通りに進んだ。しかし、新型コロナ・ウィルスの感染拡大により、肝心のデータ収集が思うように進まず、チャレンジ当初の目標を達成できなかったことは、大変残念であり、チャレンジ期間中の大半を悶々として過ごさざるを得なかった点に悔いが残る。その一方、この一年間で、磁気式モーションキャプチャを用いた手指運動計測と、透過型スクリーンに投影したCGプログラムを連動させた新たな計測系を確立するなど、一定の技術的課題をクリアすることが出来たのは、大きな収穫だった。今後は、この経験を前向きに捉え、チャレンジ期間中に確立した実験系・研究資産を活用し、視覚情報処理と、運動機能制御の統合的解析によるアスリートの「技」の解明という最終ゴールに少しでも近づいていければと思う。
年度別チャレンジャー一覧
助成対象者のチャレンジ概要