スポーツチャレンジ賞

スポーツ界の「縁の下の力持ち」を称える表彰制度
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第1回 功労賞 中野政美

第1回 功労賞 中野政美

女子柔道の世界レベル選手の育成と女子柔道の発展

北海道立旭川南高校の柔道部監督として、約40年にわたり男女選手を指導。特別な練習環境や有望選手のスカウトといった強化手法を持たない中で、長年にわたる地道な指導で同校を全国レベルの有力校に育て上げた。また、近隣地域の中高生指導にも積極的に取り組むなど、旭川市の柔道振興に長年にわたり力を注ぎ、柔道強国・旭川と呼ばれる現在の礎を築いた。

こうした一意専心の指導の中から、同校卒業生の恵本裕子選手がアトランタオリンピック女子柔道61kg級で金メダル、上野雅恵選手がアテネ、北京オリンピック女子柔道70kg級で2大会連続の金メダルを獲得したのをはじめ、佐藤愛子選手も北京オリンピック女子柔道57kg級で7位に入賞するなど、3大会にわたり3人の教え子が日本代表としてオリンピックに出場。長期的な視点での育成・強化を実践し、地域のユース世代から国内トップレベルへの橋渡し役として多数の強豪選手を輩出してきた。

「私の指導は、新入生に柔道の魅力を伝えることから始まる」という言葉どおり、部員の多くは高校から柔道を始めた未経験者。そうした中から、恵本選手をはじめとするトップ選手も生まれてきた。自らの信念として掲げる「一生懸命」という言葉の意味と精神を生徒に伝えるために、約40年もの長い間、常に道着を着込んで部員と組み合いながら指導を続けてきた“真心の指導”とその成果に対してスポーツチャレンジ功労賞を贈呈する。

第1回 功労賞 中野政美

中野政美北海道立旭川南高等学校 柔道部元監督

旭川竜谷高校、天理大学を経て、1967年に旭川南高校(保健体育)に赴任。以来40年にわたり柔道部監督として選手を育成。インターハイや全国大会への出場。またアテネ、北京五輪で金メダリストとなった上野雅恵選手を始め、数多くの女子柔道選手を輩出し、旭川における柔道の普及、発展に貢献。現在は母校、旭川竜谷高校にて柔道の指導にあたる。