YMFSジュニアヨットスクール葉山/浜名湖合宿
2025年7月23日(水)〜27日(日) 静岡県浜松市(静岡県立三ケ日青年の家)
毎年恒例となっているYMFSジュニアヨットスクール葉山の浜名湖合宿。昨年は中止となったため2年ぶりの開催となった今年は、7月23~27日の4泊5日の日程で開催しました。場所は毎年3月に行われるセーリングの大会「セーリング・チャレンジカップIN浜名湖」の会場にもなっている「静岡県立三ケ日青年の家」(浜松市浜名区)です。
今回の合宿に参加したのは小学5年生から中学2年生までの5名と校長を含むコーチングスタッフ4名。施設の敷地内にあるログハウス棟を借り切って合宿を行いました。

普段は神奈川県葉山町の葉山マリーナを活動拠点にしているスクールですが、わざわざ浜名湖まで来て合宿を行う狙いについて石上コーチにうかがいました。
「第一の狙いは、大自然の中でウォータースポーツを楽しんでもらおうということ。普段乗っているヨットだけでなく、ラフティングやカヤックで川下りを体験することで多様な自然環境があることを知ってもらいたい。もう一つの狙いは、一つ屋根の下で過ごすことで集団生活の規律を学んだり、仲間との絆をさらに深めてもらいたいという狙いがあります」
さらに石上コーチはこの合宿の方針について語ってくれました。
「我々はヨットスクールですので、セーリングのスキルやシーマンシップ全般の向上を目指して活動しているわけですが、今回の合宿では敢えてスキルアップにフォーカスすることなく、セーリングの多様な楽しみ方を体験してもらおうと考えています。年を重ねても楽しむことのできるセーリングというスポーツの持つ魅力を少しでも知ってもらいたい」


全5日間の日程の中、レース形式の練習をしたのは4日目(7月26日)の午後だけで、それ以外は浜名湖の様々なエリアを探検気分でクルージングするという「湖上ポタリング」。3日目(7月25日)は朝からチャーターバスに乗って気田川(天竜川水系)の上流へ。セーリングとは全く異なるウオータースポーツであるラフティングを体験しました。
一昨年この合宿に参加して、今回が二回目だという中学二年生は、
「大勢で乗るラフティングより、一人で自由に動き回れるカヤックが僕は好きです。セーリングとどっちが面白いか? やっぱりセーリングかな。漕がなくていいから(笑)」
と2回目のカヤック体験を満喫したようです。


参加した5人のスクール生たちは、一軒の同じログハウスに寝泊まりしたことで、毎晩修学旅行のような盛り上がりだったようです。4日目の夜にはハーバーの敷地内で花火大会を行い、最後の夜を満喫しました。
今回、初めて合宿に参加したという中学一年生に、この合宿に参加した理由を聞いてみました。「スクールに入ってまだ日が浅いので、先輩たちともっと仲良くなりたくて参加しました。あと、先輩たちのセーリングを間近で見ることで色んなことを吸収するのも目的でした。特にランニング(追い風)での走らせ方が上手くて、すごくアンヒールさせることでスピードに乗せていたので、すぐ後ろを走りながら同じようにアンヒールさせてみたんですが、ちょっと傾かせ過ぎて2回も沈してしまいました(笑)。でも、最後の方ではなんとなく感覚が掴めてきたので、やってみてよかった。カヤックでの川下りも面白かったし、先輩たちとの距離もグッと近くなりました。もし来年も参加する機会があれば、ぜひ参加したいと思います」


それぞれの思いで参加した5名のスクール生たちは、それぞれの収穫を得たようです。コーチたちの「様々な経験をすることで人間的に成長して欲しい」という思いも通じたことでしょう。