YMFSジュニアヨットスクール葉山では、2023年7月25日(火)から29日(土)の4泊5日の日程で、静岡県立三ケ日青年の家(静岡県湖西市)を拠点に「浜名湖夏合宿」を実施しました。
4年ぶりの開催となった今年は、小学5年生から高校1年生までのレーザー級3名、OP級4名の計7名のスクール生とコーチ3名が参加。合宿の中心となるセーリング練習では、連日、集中的に練習を行うことで吸収速度を高めつつ、レース練習や入念なミーティングを行い、体と頭で技術を磨きました。
また、普段の練習では行わない合宿ならではのメニューも充実。自然の中での野外活動として、気田川(静岡県浜松市)でのラフティング・カヤック体験にチャレンジ。川の流れの中で乗り物を操ることを体験し、海や湖とは違った水辺環境を知る貴重な機会となりました。
そして、仲間たちと共同生活ができるのもこの合宿ならでは。寝食をともにすることでより親密な仲間意識を育みつつ、さまざまな活動の中で協力する意識や、課題を発見して共有し、解決する力を高めることができました。5日間という時間をスクール生たちは、無駄にすることなく活用し、小さな成長を積み重ねてくれたものと思います。
《スクール生》 綿抜悠汰さん(高校1年生)
「浜名湖は葉山沖と違って若干風が少なめでしたが、5日間を通して天候に恵まれました。通常の日曜日の練習よりも長い時間の練習で、2日間はヨット中心に生活ができたので、濃厚でいい時間を過ごせました。
川でのラフティング・カヤックは、とても新鮮な体験でした。川は流れが強く、カヤックはヨットと違ってパドルを手で動かして方向を決めるというのも面白かったです。
普段はレーザー級とOP級がわかれて練習しているので、あまりお互いのことを知らなかったのですが、今回は一緒にいろいろなことをして仲が深まりました。全体の一体感がでたと思います。
僕らはヨットに乗るときに自然を相手にしているからこそ、ベースにした場所が普段の生活とは隔離されて自然に囲まれている環境だったのも良かったです」
《コーチ》 小池哲生さん
「セーリング練習は、暑いなかで厳しかったと思いますが、うまくマークをまわるための集中練習やレース練習に取り組みました。
ヨットの走らせ方についても、『こういう現象に対してはこう乗る』という説明に出来るだけ時間を費やして、理論への理解を進めました。例えば、ヨット同士で出会い頭になったときに、優先権のある人は声をかけて知らせますが、その時に相手が動くための時間的な余裕を与えることに意味があると伝えました。次の日には声かけを意識できている生徒もいて、手応えのある生徒たちだな、と感じました。
そもそも小中高生が海にでるということ自体、毎回が挑戦でドキドキしているはずです。コーチはそれに応えられるように、危険を回避する方法をしっかりと教え、無事に帰港することが一番大切だということを伝えています。
ヨットにはレーシング、クルージングと走らせ方も色々ありますが、まず水上での振る舞いを学ぶことを、今後も大事にしていこうと思っています。最終日には浜名湖を横断する形で練習を締めくくり、従来からある人間の移動手段としてのヨットというものを感じてもらえたと思います。
ラフティング・カヤック体験では、生徒たちが海上とは全く違う表情を見せてくれ、コーチと生徒の距離も縮まり、全体を通して良い時間を過ごすことができました」