ジュニアヨットスクール葉山

セーリングスポーツを通して子どもたちの成長を
 2019年7月21日

水難事故抑止のための体験学習「水辺の安全講習会」を実施

2019年度 水辺の安全講習会

ジュニアヨットスクール葉山では、7月21日(日)に10回目となる水辺体験学習「水辺の安全講習会」を開催し、14人のスクール生とその保護者および指導者が参加しました。

この体験型の講習会は、水辺に親しみながら安全確保の知識や技術を身につける海洋教育の一環として毎年実施しています。例年同様に公益財団法人日本ライフセービング協会と、今年は地元・葉山ライフセービングクラブの協力を得て、水難事故抑止を目的とした座学と実技講習を通じて「自分を守る(大切にする)」「仲間を守る(大切にする)」知識と技術を養いました。

午前中は日本ライフセービング協会のインストラクターから、ひとつしかない大切な自分の命は自分で守ることや、見ることと聞こえることの違いから緊急時の情報収拾はどうすべきか、ステレオゲームなどを通じて学びました。その後、器具を用いて心肺蘇生(CRP)の手順を実際にシミュレーション。またAEDについては、取り扱い方法のデモンストレーションを見学しました。さらにジュニアライフセービングのハンドブックを参照しながら、海上で救援を待つときの姿勢やライフジャケットの大切さについても講義を受けました。

お昼をはさみ水温が上がった午後からは、森戸海岸沖に出てライフジャケットの正しい着用方法、ライフジャケットがないまま海に放り出されたときの対処法、海の中でのライフジャケットの着方、救助艇に引き上げられるときの乗船方法、体力を温存しながら救助を待つ姿勢など、例年以上に実践的な内容を体験しました。

最後に、「継続は力なり」であり、「ここにいることができる」こと、生かされていることへの感謝の気持ちを忘れないようにとのインストラクターからの結びの言葉で講習は終了。

インストラクターからは「日ごろから共に海で活動している子どもたちだけに、海に慣れており、チームワーク良く、集中して取り組んでくれていた」、そしてスクール生からは「胸骨圧迫を初めて体験したが、結構大変なことが分かった」「海に飛び込むのはめちゃめちゃ怖かったし、海は深くて怖かったけど、楽しかった」「海での体験は、楽しみながら万が一に役立つことが学べた」という感想が聞かれたように、楽しみながらも真剣に水辺の安全講習に取り組む1日となりました。

「ジュニアヨットスクール葉山でしかできない貴重な水辺の安全講習体験」

《講師/インストラクター4名》 (写真左から)日本ライフセービング協会・中川健さん、葉山ライフセービングクラブ・中村大輝さん、日本ライフセービング協会・藤井正弘さん、葉山ライフセービングクラブ・藤崎芹里さん
ジュニアヨットスクール葉山でしかできない貴重な水辺の安全講習体験

「個性的な生徒さんも多く、ここ、ジュニアヨットスクール葉山での指導は、毎回楽しみです。これまでは森戸海岸沖の名島に渡って講習してきましたが、今回は台風の影響で波が高いことから、波の穏やかなビーチ沖にボートを停泊し、そこをベースに、船から離れなければならない状況での海への飛び込み方、体力を温存したまま救助を待つ方法、サイズのあったライフジャケットを正しく着用する大切さなど、これまでにない新たな内容の講習を行うことができました。マニュアル化した内容ではなく、状況に応じ、子どもたちの様子を見ながら臨機応変に自由にのびのびと指導できるのも箱守校長はじめとするコーチ陣のフットワークの良さ、安全管理の賜物ですね。子どもたちが成長し、このような恵まれた環境で水辺の安全講習を受けることができたことの有り難みに気づく日が来ると思っています。私自身も毎年指導者として参加できることのご縁に感謝しております」(藤井さん談)

「ヨットに乗るには欠かせない知識と体験」

《スクール生》(写真左から)稲葉圭子さん(保護者)、陽くん(小学2年生)、ミワさん(保護者)
ヨットに乗るには欠かせない知識と体験

「稲葉家は代々ヨットを嗜んでいることから、息子も今年の春からスクールに参加しています。ヨットに乗るからには海のルールをきちんと知って守るとともに、ライフセービングの知識があった方がいいのではないかと参加しました。普段は集中力に欠ける方なのですが(笑)、今日はヨットに身近な内容であり、真剣に聞いて、取り組んでいて何よりです。息子だけでなく、私たちも心肺蘇生など実際に体験したことで、ライフセービング活動がこれまで以上に身近に感じられるようになりました」(ミワさん談)