保護者とともに一年間の成長を確認し、過程を終えた24名に修了証・卒業証書を授与
ジュニアヨットスクール葉山では、3月11日(日)、スクールの拠点である葉山マリーナで「平成29年度修了式」 を実施しました。
観覧船に分乗した保護者の皆さんが見守る中、この日は一年間の練習の成果を披露する修了レースでスタート。OP初級・中級、シングルハンドの3クラスに分かれ、日ごろ磨いた技術を競い合いました。また、午後からは保護者懇談会を開き、平成29年度のスクール活動を振り返るとともに、一年間の成長を総合的に評価した個別の通信簿をお渡ししました。
公益財団法人ヤマハ発動機スポーツ振興財団(YMFS)の大庭義隆事務局長は、「平成29年度も、保護者の皆さんにご協力いただきながら安全第一のスクール運営を行ってきた。日常生活の中などでお子さまたちの成長を感じる瞬間があったとすれば、我われもスクール運営の意義を感じる。次年度はスクール開校40周年の節目を迎える。OB・OGの協力をいただきながら、積み上げてきた歴史の絆を深め合うような機会を創出したい」と挨拶。その後、箱守康之校長から、平成29年度のカリキュラムを終えたスクール生一人ひとりに修了証を授与しました。
また、この日を最後に卒業する4名(1名欠席)には卒業証書が手渡され、7年間在校した加藤芯(中3)さんは「入校したのは東日本大震災の年だった。新しい乗りものに戸惑ったのを覚えている。でも、継続することでできることがあるということを実感できた7年間だった。皆さんも頑張ってほしい」と在校生にメッセージ。修了式の最後には、石上潔コーチが「4月には新しい仲間も加わる予定。さらに頑張っていきましょう」とメッセージをおくり、平成29年度の活動を締めくくりました。
卒業生メッセージ
加藤芯さん(中3):「小学校で同じクラスだった島田君に誘われて入校したが、ヨットの経験がなく、最初は戸惑うことばかりだった。しばらく経って、いつの間にか操船できるようになってからは、海の上で自分の身体や能力が拡張していくような感覚を持つようになった。それがヨットの魅力だと思う。継続することでできることがあると実感した7年間だった」
加藤秀康さん(保護者):「7年前の春から入校する予定だったが、東日本大震災の発生で数か月遅れて葉山の海に通うようになった。一人で東京まで帰ってくる時、電車の中でぐったりとしてしまうようで、寝込んで千葉のほうまで乗り過ごしてしまったこともあった。進学する高校ではヨット部に入部すると話している。葉山の海で、またスクール生の皆さんと会えたらいいですね」
島田十楽成さん(中3):「7年間、ありがとうございました。入校したばかりの頃は、まったくヨットのことがわからず、うまく乗ることもできませんでした。でも、だんだん乗れるようになってきて、葉山に来るのが楽しくなりました。高校でもヨットを続けたいと思います」
島田潔さん(保護者):「自分の意思を表に出すのがどちらかと言えば苦手な子ですが、高校でもヨットを続けたいと言ってくれたことを非常に嬉しく思いました。ここでの7年間も、親が押し付けたのではなく、自分の意志で足を運び続けました。新たに入校した小3の弟も、同じように葉山の仲間たちと楽しい経験を積んでほしいと願っています」
園村浩輔さん(中3):「ヨットに乗りたいというよりも、海に興味があってスクールに入校しました。でも、上達が早かったようで、1年経たないうちから大会に出場できるようになり、それからはヨットに乗ることが楽しくなりました。海や船への興味が深まり、卒業後は商船高専に進みます。もちろんヨットを続けたいと思っています」
園村千寿子さん(保護者):「親子揃ってヨットの知識や経験がなく、それでも運動神経だけでなんとか頑張っていたようです。コーチやチームメイトに助けられながら、楽しい2年間を過ごさせてもらったと思います。良き指導者、良き仲間たちとの出会いは、きっとこれからの財産になっていくだろうと思いっています」