
2014年8月22日から24日の3日間、ジュニアヨットスクール葉山では、今回で5回目となる葉山から伊豆大島までの伊豆大島外洋帆走訓練を実施しました。この活動の目的は、普段OP級やミニホッパー級など小型のディンギーで活動しているスクール生が、大型セーリングクルーザーでの外洋帆走を通じ、普段感じることのできない海の壮大さや厳しさを体験するとともに、世代の異なる仲間たちと協力しながら自然の変化に対する判断力や適応力、協調性やリーダーシップなどを育むことにあります。
今回参加したスクール生は、小学2年生から中学2年生までの12名、それぞれ「フッフール号(41ft)」と「アルページュ号(36ft)」の2隻に分乗し、葉山から伊豆大島までの往復約96kmの航海にチャレンジしました。往路は南寄り10〜13m/sの向かい風となり、スクール生を乗せた2艇は方向転換を繰り返しながら大島をめざしました。今回は出入港時を除いて補機(エンジン)を使うことなく、風力だけで大島までの50kmを走破。6時間を超える大航海では、大きな波で船酔いするスクール生もいましたが、最後までクルーとしての役割を果たし、皆満足そうな表情で大島に上陸しました。
2日目は突然の豪雨に見舞われ、午前中のフィッシング実習は1時間程度で中止となりましたが、雨の上がった午後はシュノーケリングを体験。少々低い水温ながら元気に海に入り、大島の美しい海を堪能しました。また、その夜に行ったBBQでは、スクール生が炭おこしから調理までを担当して、コーチやオーナーなどの大人たちに振る舞いました。
復路も10m/s近い南風となりましたが、今度は追い風ということもあり波に叩かれることもなく、ジェネカー(追い風用のセール)を使っての高速クルージングを体験しつつ、4時間足らずで母港の葉山マリーナに入港しました。
3日間のカリキュラムでは、チームとして協力し合いながら行動することで、スクール生の表情がみるみる逞しくなっていくのが印象的でした。中には初めて親元を離れて一人で夜を過ごすというスクール生もいましたが、頼もしい先輩たちに助けられながら優れた吸収力で大自然と向き合い、大きな成長を遂げました。
参加者の感想
「初めてクルージングに参加し、大型のセーリングクルーザーに乗るのも初めてでした。参加する前はOP級みたいに沈すると思っていました。OP級みたいな小さなヨットでも大変なのに、こんな大きなヨットが沈したらどうなっちゃうんだろうと思って、ビクビクしていたんです。でも、大きなヨットは沈しないってことがわかって、それからは安心できたし、とても楽しくなりました。波が来るたびにズブ濡れになったけど、それもいい思い出です。一番楽しみにしていたシュノーケリングも体験でき、すごくたくさんの魚がいてビックリしました。もう大きなヨットは沈しないことがわかったので、来年も参加したいと思います」









