7月21日(日)、特定非営利法人 日本ライフセービング協会のインストラクターを迎え、恒例の水辺体験学習「水辺の安全講習会」を実施、スクールの生徒とその保護者、事務局あわせて37名が参加しました。この体験型講習会は、水辺に親しみながら安全確保の知識や技術を身につける海洋教育の一環として毎年夏休みのはじめに行っており、講習を通じて「人の命、自分の命を守る」ために必要な知識と技術に加え、「助ける」「助けを求める」など、行動する勇気の大切さについて学びました。
午前中の座学講習では、水難事故に遭遇した際の対応を中心に、実際に器具を手にしながら心肺蘇生(CPR)やAEDの取り扱いについて反復練習を行い、午後は海岸に移動し、ライフジャケット着用時の体の使い方や集団で救助を待つ姿勢、遠泳の基本動作などの習得に励みました。
講習の主な内容
座学
- ライフセービングの役割と人命尊重
- 水難事故について
- 事故に遭遇、発生した場合の対応
- 自分が事故にあった場合の対応
- 水難事故の起こりやすい事例
- RICE(応急処置)の理解
※怪我、骨折、熱中症 - 実技講習
- CPRの手順とAEDの取り扱い方
実技
- 準備運動とバディー
- 実技講習
- HELP(熱低放出姿勢)の水中姿勢
- 集団での救助体形
- ライフジャケット着常時の身体の使い方
- ニッパーボードでの移動
- 高所からの飛び込み
- 遠泳の基本動作
参加者の感想
「この講習会は3度目ですが、毎回、スキルの習得というよりもそのスキルや知識がなぜ必要であるかを指導するよう心がけています。スクール生は、日頃から自然と向き合っているだけに、命にはとても敏感で、実技に取り組む姿勢、特に顔つきが変わってきて、命を守る、自分を守るというスピリットが育っていることを実感しています。また年々、自ら発言する、助け合う、疑問をぶつけてくるなど、積極的な姿勢が見られるようになっており、あらためて自然は子どもたちを逞しく育てる最高の教材であると感じました」(藤井講師談)
《平成25年度新入生 保護者》
「大人が子どもたちに正しい知識を教えることは大切ですが、その知識を使いこなすのは子ども自身です。このスクールでは、子どもたちが知識を使うための経験の場を用意してくれます。しかも、その中では自らが考え、行動している。それが実際に使える技術、技能になっていくのだと思います。今回も、自らが人工呼吸を行ったり、水の中でさまざまな経験をすることで、自分を守る力、他人を助ける力を身につける一歩になったのではないでしょうか。これからもスクール活動を通じてさまざまな力を身につけてほしいと願っています」