スポーツチャレンジ賞

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YMFS SPORTS CHALLENGE AWARD SPECIAL CONTENTS

Scrum Unison(スクラムユニゾン)

海外からやってくる選手やファンをもてなしたい

7月には岩手県釜石市で行われた日本対フィジーのテストマッチで、村田と田中、廣瀬の3人が、両国の国歌を釜石の中学生たちとともに歌い、のちに会場で配布されることになる国歌の歌詞カードをウェブ上で公開することもできた。

写真提供:スクラムユニゾン

テストマッチ前日にイベントを開催。会場に集まった市民の皆さんと国歌歌唱レッスンを行った 写真提供:スクラムユニゾン

8月には自分たちの活動をなんとか支えてゆくためのクラウドファンディングを立ち上げたが、なんとスタート初日に目標金額を達成することができた。

クラウドファンディングを通じてスクラムユニゾンの活動に賛同し集まった支援金は最終的に2,000,000円を超えた

9月には福岡県北九州市で開催されたウェールズ代表の公開練習で、スタジアムに集まった15,000人の人々とともに、ウェールズ国歌を歌ってチームを迎え入れたりもした(このシーンはのちに大きなニュースとなった。大会終了後、ウェールズラグビー協会は、北九州市に対し謝辞を述べる広告を日本の新聞に掲載したほどだ)。

海外からやってくる選手やファンをもてなしたいのだけれど、何をしていいのかがわからない。大会の権利関係もあって、具体的なイベントも仕掛けにくい。そんな悩みを抱えていたキャンプ地や開催都市、地方の自治体にとって、その国の国歌を歌ってお迎えする、というアイデアは受け入れやすかったのではないだろうか。コピーライターの吉谷はそう分析する。

「あとは、やはりスクラムユニゾンの独立性、誰からもスポンサードされないでやっていた部分、熱意だけでやっていた点も、みなさんがとても好意的にこのプロジェクトを受け入れてくれた理由だったと思います。実際7人のメンバーは本当にピュアな気持ちで関わっていたし、この活動を通じて自分の名前を売りたいとか、ビジネスに利用したい、というような人間は一人もいませんでしたから」

<次のページへ続く>



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