第7回 YMFSスポーツ・チャレンジャーズ・ミーティング

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平成26年度 第8期生 贈呈式

日時 3月14日(金) 15:50〜16:35
内容
  • 贈呈書 授与
  • 決意表明 第8期生代表 内山 雅貴
  • 記念撮影
対象者
  • スポーツチャレンジ体験助成:基本助成11件/継続助成3件
  • スポーツチャレンジ研究助成:基本助成12件/継続助成2件
  • 国際スポーツ奨学金:4名

高く大きな志を胸に第8期生がチャレンジをスタート

志を胸に、新たな一歩を踏み出す第8期生チャレンジャーと審査委員の皆さん

3月14日、平成26年度 YMFSスポーツチャレンジ助成の助成金・奨学金贈呈式を行ない、体験14名、研究14名、奨学生8名、計32名(一部欠席)が、木村隆昭理事長から、贈呈書を受け取り、新たに第8期生チャレンジャーとして加わりました。

式の冒頭で木村理事長が、「第8期生の皆さんには、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを目指す10代のチャレンジャーをはじめ、若くエネルギッシュな方がそろっており、大変たのもしく思っています。それぞれ、目標に向かって精一杯がんばってくれることを期待しています」と伝えると、第8期生代表の内山雅貴さん(自転車レース(ロードレース)/選手)が、「世界で戦っていた兄の姿や、ソチオリンピックで活躍した10代の日本人選手たちの姿を通して、チャレンジする場所は世界であると感じました。この助成を通じて、世界で戦うための力を身につけます」と、木村理事長や審査委員の皆さんに、胸に秘めた決意を力強く宣言しました。

これに続いて行なった、特別チャレンジャー賞の表彰式では、ソチオリンピックのショートトラックに出場した第1期生の清水小百合さんと、第6期生の酒井裕唯さんを表彰。また2人には、オリンピック出場までの道程、本大会に向けての準備や本番の様子などを報告してもらい、チャレンジャーたちは、世界最高峰の舞台を経験した2人から大きな刺激を得る貴重な時間となったようです。

決意表明|第8期生代表 内山雅貴さん(体験:自転車レース(ロードレース)/選手)

「このたびは、平成26年度スポーツチャレンジ助成、第8期生に僕たちを選んでいただき、ありがとうございます。僕は自転車ロードレーサーです。僕の目標は、世界で戦うことです。僕にとっての自転車は、世界に出ていくための手段です。

幼い頃から体の小さかった自分は、サッカー、水泳、バスケットなどあらゆるスポーツで、体の大きな選手たちに挑んできました。もちろん、負けて泣いたことは数知れず、その度に悔しさをバネに練習を繰り返しました。家に帰ると、いつも鼻血を出しては母に心配ばかりかけていました。おかげで、中学生になるころには体力で負ける友達は周りに1人もいなくなりました。が、そんな時に、3つ年上の兄が高校を卒業し、自転車のレースでフランスに渡り、さらに大きな外国人選手たちと戦う姿を見て、衝撃を覚えました。同時に“僕の戦う相手は世界にこそいるんだ!”と気付き、持てるすべての力を注ぐことを、決意しました。

ロードレースを始めてからは、レース中でも、練習中でも、常に、外国人選手との戦いを想定して今日まで来ました。アルバイトで貯めたお金で、海外遠征も続けました。そこでは、兄の言うとおり、本気で勝ちに来る外国人の強さを肌で感じ、そして、自分が生きていく場所であることをあらためて実感しなおしました。

ソチオリンピックで活躍した十代の選手たちには、自分と同じサムライの血が流れているんだと思います。だから僕も、東京オリンピックに出ます。フランスで走り、成長し、6年後、日の丸を背負って走ります。もちろん、挫折もあるでしょう。でも、最後に成功すれば、挫折は過程に変わります。だから、僕たちは成功するまで諦めません。

僕たちを強くするもの。それは、練習、勝利、挫折、家族、応援、プレッシャー、挑戦、そして、未来! そう、未来は僕たちを強くする! 木村理事長はじめとする、YMFSは、僕たちのその未来を強くしてくれる! だからこそ、応援いただけるすべての方に感謝しながら僕たちは夢に向かって走ります! そして1年後、笑顔で再会することを約束しましょう」


木村理事長から贈呈書を受け取る第8期生

決意表明では内山さんが「東京オリンピックメダル獲得」という目標を語った


特別チャレンジャー賞の表彰式後には、清水さん、酒井さんがソチオリンピックでの経験を発表

初日のプラグラム終了後の夕食ではすべてのチャレンジャーと審査委員が交流を図った


特別チャレンジャー賞表彰式

特別チャレンジャー賞を受賞した清水さん(左)、酒井さん(右)と、浅見審査委員長(中央)

審査委員のコメント|浅見俊雄 審査委員長

「清水さん、酒井さん、ソチオリンピック出場おめでとうございます。残念ながら入賞は、3,000mリレーだけという結果になり、2人とも思うようにいかなかったことでしょう。しかし、ここにいるチャレンジャーにとっては、オリンピックに出場することだけでなく、そこで結果を残すこともまた、大変難しいとうことを感じる機会になったと思います。今後は、4年後の平昌(ピョンチャン)を目指したり、後輩たちの指導に関わるなど、さまざまな道があると思いますが、いずれにせよ、ショートトラックがかつて輝いていた時代を取り戻せるように、今後もがんばってくれることを期待しています」


チャレンジャーのコメント
受賞者 スポーツチャレンジ助成 第1期生 清水小百合さん
スケート(ショートトラック)/選手
テーマ 世界の舞台で人々に夢と感動を与えられるスケート選手になるために
受賞者コメント 「第1期生の時から、明確な目標を立て、自分に必要なものを見分け、強くなるために必要なことを続けてきました。さらに、競技に集中できる環境を作りにも専念し、そうした積み重ねの結果、ソチへの出場がかなったのだと思います。本番では、メダル獲得を目標としていた3,000mリレーで5位という結果に終わり、悔しい思いもしましたが、これまでの活動に後悔はなく、だからこそこの大会を最後に、競技を引退することを決めました。今回、私のチャレンジを通じ、多くの方がショートトラックを見てくださったと思いますが、出身地の静岡はもちろん、ショートトラックで冬季オリンピックを目指す多くの選手が育ってくれることを期待しています」
受賞者 スポーツチャレンジ助成 第6期生 酒井裕唯さん
スケート(ショートトラック)/選手
テーマ ショートトラックスピードスケートの世界大会で、常にメダルを獲得できる力を身につける
受賞者コメント 「ソチオリンピックは、4種目に出場。すべて重要ではありましたが、なかでも3,000mリレーと、1,000mでのメダル獲得を照準に調整を行なってきました。結果は、どちらもメダルに届きませんでしたが、1,000mの予選で2番目のタイムをだせたことや、バンクーバーと異なり、世界を相手に成績を出すことを意識できるなど、選手として成長を感じました。オリンピックは結果がすべてなので、これからは厳しい目が向けられると思いますが、私たちがやってきたことは、ショートトラック界の飛躍にきっと役立つと思います。最後に、多くのサポートの上に自分があることへの感謝、そしてその期待に応えるため、懸命に努力する大切さを忘れず、今後も歩んでいきたいと思います」