第8回 YMFSスポーツ・チャレンジャーズ・ミーティング

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平成27年度 第9期生 贈呈式

日時 3月13日(金) 15:50〜16:40
内容
  • 開会挨拶
  • 贈呈書 授与
  • 決意表明 第9期生代表 八木 愛莉
  • 記念撮影
対象者
  • スポーツチャレンジ体験助成:基本助成9件/継続助成5件
  • スポーツチャレンジ研究助成:基本助成10件/継続助成1件
  • スポーツチャレンジNEXT:3名
  • 国際スポーツ奨学金:4名

「1年後、大きな成果とともに来年のYSCMに集まろう!」
第9期生が強い決意のもと1年間のチャレンジを開始!

新設したスポーツチャレンジNEXTの3人を含めた第9期生が新たな1年をスタート

平成27年度 第8回YMFSスポーツ・チャレンジャーズ・ミーティング(YSCM)のオープニング行事として、YMFSスポーツチャレンジ助成・第9期生への助成金・奨学金の贈呈式を行いました。

まず木村隆昭理事長が、「YSCMは、第8期生にとっては1年間の集大成の場であり、第9期生にとっては新たなスタートラインとなります。語り、学び、考えるこの機会を存分に活かし、また分野の異なる仲間同士で交流を深め、次なるチャレンジの大きな刺激としてください。そして、2020年の東京オリンピック・パラリンピックは日本全体の大きな目標ですが、そこでここに集まったチャレンジャーの皆さんが各分野において活躍し、貢献されることを楽しみにしています」と期待とエールを込めたメッセージとともに、体験19名、研究12名、奨学生2名、計34名(一部欠席)に贈呈書をおくりました。

これに続き八木愛莉さん(カヌースラローム(カナディアンシングル)/選手)が第9期生の代表として登壇。「世界中の人々とスポーツを通してつながり、いつか国境も文化も越えて、温かくて優しさに溢れる世界が広がることを願い、私は夢に挑戦し続けます。9期生の皆さん、それぞれが掲げた目標の達成に向けて、全力でチャレンジしていきましょう」と自らの思いを伝えました。

これに続き夕食を兼ねて行った交流会では、柳敏晴理事が参加者の緊張をほぐすアイスブレイクとともに、「スポーツで何を伝えるかというと、私はフェアネスやジャスティスだと思います。それを皆さんが、研究や競技でのチャレンジを通じてどのように社会に伝えてくれるのか楽しみにしています」と語り、参加者全員が気持ちを一つにして初日を終了しました。


決意表明|第9期生代表 八木愛莉さん カヌースラローム(カナディアンシングル)/選手

「この度は、平成27年度スポーツ体験助成、第9期生として、私たちの挑戦を応援していただきありがとうございます。私のチャレンジテーマは、東京オリンピックから正式種目となるカヌースラローム競技女子カナディアンシングル種目において、日本人初のメダル獲得に挑戦することです。

昨日まで、私はシドニーに住むオーストラリア代表の友人の家で生活をしていました。そこは、国際大会のレース中に肩を脱臼し、棄権してしまった苦い思い出のある場所です。絶対に戻ってきてね、と約束してから2年、私の復帰を喜んで、空港まで迎えに来てくれた友人と、同じコースをカナディアンシングルのボートで漕いできました。言葉も文化も異なる私を、たくさんの選手が温かく迎え入れてくれ、ここで過ごした時間は、言葉に表せない程うれしくて幸せな時間でした。

2年前、国際レースで何度も脱臼し棄権してしまった私は、肩の手術を行いました。何度も脱臼を繰り返した肩の骨は擦り減って、通常の手術に加えて、補強の手術も必要でした。半年間、漕げずにリハビリの日々を過ごしたものの、なかなか腕は動かず、夢や目標はどんどん簡単なものへと下がっていきました。

そんなとき、私の恩師の先生が、女子カナディアンシングル種目への挑戦を勧めてくれました。最初はリハビリのために行っていたはずが、いつのまにか、この競技に魅了されて、今ではこの競技を通して、大きな夢ができました。ここまで私の背中を押し続けてくれた恩師や両親、たくさんの方の応援があり、今こうしてまた新たな夢への再スタートを迎えることができています。復帰までにたくさんの方にいただいた時間や出会いは私の宝物です。ここからが私の夢へのスタートです。

世界中の人々と、スポーツを通してつながり、いつか国境も文化も越えて、温かくて優しさに溢れる世界が広がることを願い、私は夢に挑戦し続けます。

9期生の皆さん、それぞれが掲げた目標の達成に向けて、全力でチャレンジしていきましょう。そして、来年の3月には、大きな成果を持ち寄ってもう一度ここに集まりましょう。この挑戦にあたって、支えてくださるすべての人に、愛と感謝を込めて、私たちの決意を表明させていただきます」


審査委員長 挨拶|浅見俊雄 審査委員長

「YMFSの助成制度の特徴は、プログラム一つ一つのしつこさ(質濃さ)です。四半期ごとに送られてくるチャレンジャーの報告書には、私が一人ずつコメントを書き加えて返しています。その報告書を読んでいると、四半期ごとに進化が見て取れる人もいれば、残念ながら停滞を感じる人もいます。チャレンジは本来、ステップを踏むごとにらせん状に上がっていくべきもの。9期生の皆さんは常にPDCAを頭に置きながら1年間取り組んでください。また、こうして異質な人々が同じ時間を過ごすのは非常に貴重なことです。お互いを刺激しあってネットワークを広げ、有意義な3日間にしてください」


今後の活躍への期待を込め、木村理事長がチャレンジャー一人一人に贈呈書を手渡した

「東京オリンピックでメダル獲得をめざす」と決意表明を行った第9期生代表の八木さん


交流会での柳理事による乾杯を皮切りに、チャレンジャー、審査委員が交流を深めあった

交流会では第9期生が競技や研究にテーマに加え、それぞれの分野について紹介を行った