第12回 YMFSスポーツ・チャレンジャーズ・ミーティング
第13期生 贈呈式
3月1日、第12回YMFSスポーツ・チャレンジャーズ・ミーティング最初のイベントとして、YMFSスポーツチャレンジ助成第13期生への助成金贈呈式を開催しました。木村隆昭理事長から、各チャレンジャーに贈呈書を手渡した後、木下凛さん(スケルトン/選手)が第13期生29名を代表して決意表明を行い、それぞれが自ら掲げたチャレンジを胸にスタートを切りました。
決意表明|第13期生代表 木下凛さん
私は、東日本大震災の復興プログラムである宮城ジュニアトップアスリートアカデミーをきっかけに「スケルトン」というソリ競技をはじめました。中学生の間は、体も小さく、なかなかよい結果が出ませんでした。どうやったら速くなるか身近な選手を観察して、自分のフォームを見直し、足りないことは何かを考えながら努力を重ねてきました。
高校生になり、スタートタイムを競う「全日本プッシュスケルトン選手権」で、現役のオリンピック選手をおさえて優勝することができ、今シーズンは2連覇、日本記録も更新し、世界にチャレシジする自信を得ることができました。
私のチャレシジテーマは「2022年北京オリンピック入賞、2026年オリンピック金メダル獲得」です。自分の目標を明確にし、より高みを目指してがんばりたいと思います。
今、日本ではスケルトンの滑走をできるコースがありません。滑るには海外へ行くしかない厳しい環境ですが、どんなに厳しい状況でも、常に 「今、自分にできること、必要なことは何か」を考え、チャレンジし続けることが目標への道だと信じています。
ここにいる13期生のみなさんと一緒に、切磋琢磨し、学び合い、共に成長することをここに誓います。
開会挨拶|木村隆昭 理事長
YMFSは、スポーツを通じて夢の実現にチャレンジする人を応援する財団です。チャレンジ助成においては成果・結果とともに、そこに至るプロセスを大事にしています。体験チャレンジャーの皆さんは種目こそ違いますが、パフォーマンスを向上し、世界の頂点を目指すという目標は共通していると思います。研究チャレンジャーの皆さんのチャレンジは、競技スポーツや生涯スポーツなどで、未知のことを見出しその成果をスポーツ振興やスポーツの価値向上につなげることだと考えています。目標に向かい、明快なロードマップを描き、PDCAのサイクルを回しながら粘り強くやり抜き、その過程で身につけたことをぜひ成長に繋げ、可能性をより一層広げていただきたいと思います。
またこのミーティングは異なった分野の皆さんが一堂に揃って交流し、英気を養う機会です。たくましく成長してきた12期生の皆さん、新たに加わった13期生の皆さんが分野を超えて大いに語り学び考え、刺激を与えあい、次なるチャレンジの核となる何かを掴み取っていただくことを期待しています。
期待の言葉|浅見俊雄 審査委員長
チャレンジとは自分のできないことに挑むことです。そのためには強い心、課題を解決する技、それを支える体、つまり心技体が必要であり、それぞれがとても重要です。私はこれまでその3つが等しくあると思っていましたが、昨年、体を悪くして感じたのは心が強くないと技も体も言うことを聞いてくれず、行動に移すことができないということでした。それはチャレンジの質を高めていこうという若い皆さんにとっても同じことです。何かを成し遂げた先には、きっとすばらしいことが待っているはずです。12期生の皆さん、そしてこれから助成がはじまる13期生の皆さんも、ぜひ強い気持ちを持って果敢にチャレンジを続けてください。