調査研究

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2018(平成30)年度

障害者スポーツを取巻く社会的環境に関する調査研究
-パラリンピアン、競技団体、大学、地域現場に着目して-

2018(平成30)年度活動の全体概要

これまでの「障害者スポーツ競技団体の実態調査」「パラリンピアンに対する社会的認知度調査」に、新たに「大学の先進的取り組み調査」「地域現場における実態調査」を追加しました。

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各調査テーマの概要および結果

障害者スポーツ競技団体の実態調査

内容 東京2020五輪大会の開催決定に伴い、障害者スポーツを取り巻く環境が大きく変化している状況をふまえ、障害者スポーツ競技団体の実態を調査する。
結果
  • パラリンピック競技団体では、全ての団体で法人格を取得していた。その法人形態は、「一般社団法人」が66.7%、「NPO法人」が29.6%だった。パラリンピック競技以外の団体では約6割の団体で法人格を持っていた。
  • パラリンピック競技団体の事務局は、「専用の事務局を設置」している団体が85.2%と多数を占める一方、パラリンピック競技以外の団体の事務局は、「団体役員の自宅に併設」が過半数となった。
  • パラリンピック競技団体で専門職員を雇用している団体は約9割だったが、パラリンピック競技以外の団体で専門職員を雇用している団体は約2割だった。

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パラリンピアンに対する社会的認知度調査

内容 平昌2018パラリンピック大会の開催、東京2020パラリンピック大会の開催を控え、パラリンピアンに対する社会的認知度を測定する。前回調査との比較を行い、変化、傾向、要因などを調査。
結果
  • リオ大会に出場したパラリンピアンの2年経過後の認知度は減少傾向で、第1位の「国枝慎吾」は5.3ポイント減の28.7%、第2位の「上地結衣」は1.4ポイント減の13.4%、3位の「成田真由美」は1.0ポイント減の9.5%であった。
  • 平昌大会に出場したパラリンピアンの認知度は、最も知られている選手が「成田緑夢」(50.9%)、ついで「村岡桃佳」(9.6%)、「南雲啓佑」(9.0%)、「山本篤」(6.9%)、「新田佳浩」(4.9%)であった。
  • 実施競技の正答率が高かったのは「成田緑夢(スノーボード)」(84.1%)で、ついで、「村岡桃佳(アルペンスキー)」(48.0%)、「森井大輝(アルペンスキー)」(25.0%)、「新田のんの(クロスカントリー/バイアスロン)」(23.0%)、「狩野亮(アルペンスキー)」(22.5%)であった。

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大学の先進的取り組み調査について

内容 障害者スポーツに関する先進的取り組みを行っている大学の事例紹介を通じ、今後の大学における障害者スポーツ振興活動の参考情報として紹介。
調査対象



※前年(平成29年度)は北翔大学大阪府立大学筑波大学日本体育大学附属高等支援学校の取り組みを紹介。

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地域現場における実態調査について

内容 障害者に対するスポーツ推進活動に積極的に取り組む実績を有し、東京2020五輪大会開催決定で社会インフラの急激な発達や環境の激変地域に該当せず、かつ東京圏(東京2020五輪大会の影響を考慮)と中部圏(2018年度調査地域)に該当しない地域として、福岡県・福岡市・北九州市を選出。
結果
  • 福岡県内には3つの協会(福岡県障がい者スポーツ協会。福岡市障がい者スポーツ協会。北九州市障害者スポーツ協会)と2つのスポーツセンター(福岡市立障がい者スポーツセンターさん・さんプラザ。北九州市障害者スポーツセンターアレアス)があり、それぞれが積極的な活動を行っている。
  • 福岡障害者スポーツ指導者協議会に所属する指導員に加え、県内には3つの障害者スポーツ支援のボランティア組織(F.H.Sの会。H.S.S.会。SKET)があり、これら組織に登録した支援者ネットワークが地域における障害者スポーツの現場を支えているのが特徴。

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報告書に関するコメント
藤田 紀昭氏

藤田 紀昭
(日本福祉大学スポーツ科学部 教授/当財団障害者スポーツ・プロジェクト リーダー)

既報の二つのマクロレベルの調査に加えて、ミクロレベルの二つの調査、大学における障害者スポーツに関する先進的な取り組みに関するケーススタディと地域の障害者スポーツの実態に調査を収録している。東京と地方、競技強化と競技普及、パラリンピック採用競技とそれ以外の競技などいくつかの切り口で結果を見ていくと、今のわが国の障害者スポーツの現状が見えてくる。パラリンピックのレガシーが各地に残るためにはどうすればいいのか?そのための基礎資料となれば望外の喜びである。


報告書全文 ダウンロード
はじめに・目次・障害者スポーツ プロジェクト ダウンロード
[第1章]障害者スポーツ競技団体の実態調査障害者スポーツを取り巻く環境が大きく変化している状況をふまえ、障害者スポーツ競技団体の実態を調査。 ダウンロード
[第2章]パラリンピアンに対する社会的認知度調査平昌2018パラリンピック大会の開催、東京2020パラリンピック大会の開催を控え、パラリンピアンに対する社会的認知度を測定。 ダウンロード
[第3章]大学の先進的取り組み調査障害学生や障害者スポーツの支援・普及に先進的な取組みを行っている大学等にインタビュー。 ダウンロード
[第4章]地域現場における実態調査福岡県内を対象に各地域で開催の障害者スポーツ教室や競技大会の参加者等を調査。 ダウンロード

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