全国児童 水辺の風景画コンテスト

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平成15年度・第15回 審査員コメント

工藤 和男 様
(社)創元会理事長、日展委員

今回が15回目ということで、永い年月ですが、あっという間でした。作品は毎年、力がついています。子供たちの独自性があって、個性豊かな作品が多くなりました。不安な世相が続きますが、将来ある子供たちのためにも、情操的な面においても、この意義あるコンテストを今後も継続していただきたいと思います。


秦 英樹 様
(社)フィッシャリーナ協会理事長

今年も力作ぞろいです。水辺に一般の国民が親しみを持って来て欲しいとの願いを選択の基準としました。当協会は漁村と都市の交流を願って活動を展開していますが、絵も同様に、水辺や漁村が魅力的であると訴えている作品、絵画の質という二つの観点から選びました。体験学習や、体験漁業、環境の学習の場として、水辺の役割は大切です。フィッシャリーナ協会長賞は、漁船以外の船というのも大切なファクターとして選びました。


橋川 隆 様
(社)日本マリーナ・ビーチ協会理事長

審査員として参加するのは3年ぶりですが、ヨットやプレジャーボートが題材になった作品が今回は少なかった。海がおもしろい、楽しいということを子供たちに理解してもらうことから始めなければならないと、日頃から活動している。そうしたことを表現している作品がありました。そうしたことが海への理解を促進していくといいなと思いました。そうした絵を選びました。海への理解を深めるための接点としてコンテストの発展を願っています。


服部 善郎 様
(社)海洋レクリエーション協会

子供の釣り離れは、深刻な状況にあります。ブラウン管の前から離れず外に出ていこうとしません。家の中に引きこもりがちです。自然の中でのびのび遊んでほしいという願いを込めて、我々は釣りの楽しさを子供たちになんとかして伝えたいということで、いろいろな形で努力しています。今日、選んだ作品は巨大な魚が画面一杯に踊っている。デフォルメしていると思われるかもしれませんが、実際、500kgのカジキ、600kgのマグロを釣り上げています。僕の目にはデフォルメされたものではない、でも釣り人には夢なのです、そういうロマンを、選出した絵は表現しているのだと思います。そしてとても繊細なタッチで魚が描かれています。全体の構図がうれしく、この作品を選びました。


鈴木 幹夫 様
(社)日本ユネスコ協会連盟 副会長

初めての参加です。こんなに日本中の景色が美しく見える絵のコンテストは初めてです。深呼吸するのが楽しい会場でした。教育、科学、文化のなかでも一番目は次世代の子供たちに目を注いでいます。こうしたイベントを通して、日本の子供たちのこれから、そのまわりの風土、環境、志の高さなどに絵を通じて触れていることに改めて敬意を表します。作品を見ると、日本というのは美しい国である。大事にしなければいけない。協会連盟賞では、水の中で楽しんでいる、その風景と、それを許せる環境が素晴らしいと思い選出しました。世界にはそうしたことができない地域、水が飲めないところがあります。そんなことも頭に浮かびました。


賀陽 輝代 様
ワールドチルドレンズファンド日本代表

発想の自由を基準に作品を選んでいます。世界には発想の自由すら奪われている子供たちがいます。まず、物ではなく、心の自由ということを基準にしました。カメを題材にしてある作品があるが甲羅の部分に新聞紙を使用している。情報に侵されない子供たちの自由な発想で描かれた作品を、おとなの勝手な解釈、基準でえらびました。


馬淵 喜勇 様
ヤマハ発動機(株)執行役員

こういった場を通じて、ひとりでも多くの子供たちが絵に親しみ、才能を開いて、なおかつ、水辺で楽しむ人、活動して行く人を増やしていければいいと思って、この活動の支援を継続して行きたいと思います。関係省庁の皆様、関係諸団体の皆様のご支援を今後ともお願い申し上げます。


江口 秀人 様
(財)日本マリンスポーツ普及教育振興財団 顧問

我々の提唱している活動にご協力を賜り誠にありがとうございました。海は通常の生活の中で忘れられがちですが、こうした活動を力強く続けて行くことができるように皆様のご協力をお願い申し上げます。


荒田 忠典 様
(財)日本マリンスポーツ普及教育振興財団 会長

継続は力なりと申しますが、コンテストも第15回となり、感動すると共に監督官庁のご協力に感謝いたします。今回は応募作品が昨年に比べ少なくなっていますが、子供たちに強制に参加させるのではなく、個性のあるコンテストにしていこうとの方針から、子供の自主性によって描かれた作品が多くなっています。当初は九州からの発案で浜の風景画コンテストとして始まり、漁村の風景画が多くありました。昨今は、JMPFの水辺活動の盛んな高知方面からの応募も多くあります。コンテストも皆さんのお力添えで4,000点を超える作品を審査ができたことをうれしく思うとともに、当財団も水辺活動に力点を置くと共に、またコンテストの子供の心を大事にするような活動をしていきたいと思います。



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