平成26年度・第26回 全国児童 水辺の風景画コンテスト/海や水辺に出かけて「思い出に残る発見や体験」をしよう!

このコンテストは、未来を担う子どもたちが、積極的に水辺に出かけ、発見・体験したことを、子どもらしい素直な表現で自由に描くことを通して感性が育まれ、のびのびと成長するための一助となることを願って毎年開催しています。

作品募集のご案内(PDF)
工藤和男審査員長(一般社団法人創元会理事長、日展評議員)からのメッセージ

平成元年にスタートしたこのコンテストは、今年で26回目を迎えます。子どもたちが描いた作品を見ると、実際に水辺で体験したさまざまな出来事が目に浮かぶようです。海や水辺などの自然に触れ、たくさんのことを学び吸収する機会はとても大切です。このコンテストを通じて、多くの子どもたちが自然に触れることを通して、感性豊かに育ってくれることを願っています。

コンテスト概要

主催
公益財団法人ヤマハ発動機スポーツ振興財団(YMFS)
後援
  • 文部科学省
  • 国土交通省
  • 環境省
  • 農林水産省
  • 一般社団法人日本マリン事業協会
  • 公益社団法人日本ユネスコ協会連盟
  • 一般社団法人日本マリーナ・ビーチ協会
  • NPO法人ジャパンゲームフィッシュ協会
特別協賛
ヤマハ発動機株式会社
協賛
  • 三井住友海上火災保険株式会社
  • Love the Earth実行委員会
  • 株式会社ワイズギア
  • 株式会社舵社
  • マルマン株式会社

注意事項
  • 応募作品の著作権は「公益財団法人ヤマハ発動機スポーツ振興財団」に帰属します
  • ご提供いただいた個人情報は、当財団の個人情報保護方針(http://www.ymfs.jp/privacy/)に基づき、本コンテスト以外には使用しません
  • 入賞・入選者の氏名、学年、所属団体名、居住地(市区町村)、作品名および表彰式の際に撮影した写真は、当財団のホームページやツール、結果通知の発送物等に使用します
  • 作品発送時の事故・破損についての責任は負いかねます
  • 審査結果についてのお問い合わせはご遠慮ください。審査結果は、応募いただいた団体のとりまとめ担当者・保護者の方宛に11月5日に書面にて発送いたします。2週間経過後も届かない場合は、お手数ですがコンテスト事務局までお問い合わせください。(0538-23-8700)

応募方法

このコンテストの募集は終了しました。
応募テーマ

海や川・湖・港などの景色や仕事風景、水辺で体験したこと、船やボートなどの乗り物、水辺に棲む生き物など

  • ※水辺とは、河川、湖沼、池、湿原、海、砂浜、岩場、干潟などの水面に近接した場所をさします
応募対象

小学生および幼児

応募期間

平成26年7月1日(火)〜平成26年9月30日(火)

  • ※当日消印有効
審査会

本選会:平成26年10月28日(火)

結果発表

平成26年11月5日(水)
(審査結果は、当財団のホームページにて発表します)

応募作品について
  • 応募作品は四ツ切サイズ(54.0cm×38.0cm)の画用紙、もしくは同サイズの用紙
  • 水彩・パステル・クレヨン・色鉛筆・版画など画材は自由
  • ※砂・貝がらなどを貼付した作品は、個別に梱包し発送してください
  • ※標語などの文字は入れないでください
  • ※1人1点とし、応募者本人が描いた未発表作品に限ります
  • ※「作品の説明」は審査の対象となりますので、必ず記入してください
応募方法

規定の応募用紙に必要事項を記入し作品の裏側右下に貼付の上、
下記応募先まで郵送または宅配便にて送付

〒437-1117 静岡県袋井市松原2455-2
第26回「全国児童 水辺の風景画コンテスト」係 TEL:0538-23-8700

賞について

審査方法
第25回審査風景

第25回審査風景

工藤和男画伯(一般社団法人創元会理事長、公益社団法人日展評議員)を審査員長とする複数の審査員によって、厳正に審査いたします

10月14日(火) 予選会(入選作品約500点が決定)
10月28日(火) 本選会(入賞作品37点が決定)

入賞(賞状、副賞):計37点

入賞作品副賞

作品オリジナルパズル

作品オリジナルパズル

サクラ
ヴァンゴッホ水彩色鉛筆
36色セット


入選作品副賞

マルマン スケッチパッド(A4)

マルマン
スケッチパッド(A4)

サクラ マット
水彩12色セット

※副賞は予告なく
変更する場合があります

最優秀賞
文部科学大臣賞 1点
国土交通大臣賞 1点
環境大臣賞 1点
農林水産大臣賞 1点
特別賞
審査員長賞 1点
日本マリン事業協会会長賞 1点
日本ユネスコ協会連盟賞 1点
日本マリーナ・ビーチ協会会長賞 1点
ジャパンゲームフィッシュ協会会長賞 1点
ヤマハ発動機賞 1点
優秀賞
幼児の部 金賞 3点
銀賞 3点
銅賞 3点
小学校低学年の部
(小学校1〜3年生)
金賞 3点
銀賞 3点
銅賞 3点
小学校高学年の部
(小学校4〜6年生)
金賞 3点
銀賞 3点
銅賞 3点

入選(賞状、副賞):約500点

予選通過作品(入賞作品を含む)

作品返却について

入賞・入選作品に限り、ゆうパックの送料着払いにて返却いたします。

  • 審査結果送付の際に返却の希望を確認します。
  • 平成27年3月中旬までに返却の予定です。
  • 返却作品は他のコンテストに応募できません。

ゆうパック着払い料金目安表

下記料金に、着払い料金手数料が21円加算されます。

作品数 サイズ 県内 北海道 東北 関東 信越 北陸 東海 近畿 中国 四国 九州 沖縄
  第5地帯 第2地帯 第1地帯 第2地帯 第3地帯 第6地帯
静岡県 北海道 青森県 茨城県 新潟県 富山県 愛知県 滋賀県 鳥取県 香川県 福岡県 沖縄県
岩手県 栃木県 長野県 石川県 三重県 京都府 岡山県 徳島県 佐賀県
秋田県 群馬県   福井県 岐阜県 大阪府 島根県 愛媛県 大分県
山形県 埼玉県     兵庫県 広島県 高知県 熊本県
宮城県 千葉県 奈良県 山口県   長崎県
福島県 東京都 和歌山
  宮崎県
  神奈川
  鹿児島
山梨県  
1〜
100枚
100 1,030円 1,540円 1,230円 1,130円 1,230円 1,340円 1,650円
101〜
300枚
120 1,230円 1,750円 1,440円 1,340円 1,440円 1,540円 1,850円
301〜
600枚
140 1,440円 1,950円 1,650円 1,540円 1,650円 1,750円 2,060円

※上記の料金は、四つ切サイズの画用紙を基準としており、あくまでも目安となる金額です。実際の料金は、作品のサイズや描画方法、貼付物の有無などによって異なります。

審査結果

第26回「全国児童 水辺の風景画コンテスト」では、2014年7月1日から9月30日の期間、水辺に出かけた時に発見・体験したことや学んだことを、子どもらしい素直な表現でのびのびと描いた作品を募集しました。

全国各地の幼稚園、保育園、小学校、絵画教室などから、水辺で発見・体験したことや学んだこと、水辺の仕事や乗り物、水辺で見た景色、水辺に棲む生き物などについて描かれた合計9,149点という多くの作品が寄せられました。(昨年9,842点)


入賞作品選考
日時 平成26年10月28日(火)
場所 日展会館(東京都台東区)

入賞作品は、予選会を通過した510点の作品の中から、「文部科学大臣賞」「国土交通大臣賞」「環境大臣賞」「農林水産大臣賞」、「特別賞」 、「優秀賞」 の合計37点が選ばれました。

第26回『全国児童 水辺の風景画コンテスト』入賞作品決定のご案内(PDF)




審査員
一般社団法人創元会 会長、公益社団法人日展 評議員 工藤 和男 画伯
文部科学省 スポーツ・青少年局 青少年課 青少年教育官 小野 保 様
国土交通省 港湾局 海洋・環境課 専門官 久保 まり 様
環境省 水・大気環境局 水環境課 課長補佐 佐藤 克子 様
農林水産省 水産庁 漁港漁場整備部 計画課 課長補佐 柳瀬 知之 様
一般社団法人創元会 副理事長、公益社団法人日展 評議員 小川 尊一 画伯
一般社団法人創元会 会員、公益社団法人日展 会友 服部 譲司 画伯
一般社団法人創元会 会員、浜松美術協会 会員 杉山 悦照 画伯
一般社団法人日本マリン事業協会 専務理事 釣谷 康 様
公益社団法人日本ユネスコ協会連盟 理事 間瀬 雅晴 様
一般社団法人日本マリーナ・ビーチ協会 理事 山下 雅人 様
NPO法人ジャパンゲームフィッシュ協会 事務局 事業部長 岡田 正文 様
ヤマハ発動機株式会社 人事総務本部 総務部 部長 鈴木 正典 様
公益財団法人ヤマハ発動機スポーツ振興財団 常務理事 杉本 典彦

審査員の皆様

工藤和男審査員長


審査員長総評

工藤 和男 画伯 一般社団法人創元会 会長、公益社団法人日展 評議員

本選会では9,000点を超える作品から選考をしているわけですが、ここに残らなかった作品も含め、近年はレベルが上がってたいへん上手に描かれた作品が多いことが深く印象に残っています。そういった意味で、技術や構成だけでなく実体験を通した子どもらしい素直な表現を重視して審査することの難しさを改めて痛感しました。そして、入賞した皆さんは、多くの作品から選ばれたということで大きな幸せをつかんだと思いますが、実は、本コンテストを通して自然と触れ合う機会を持ち、また創作活動の中で自然の大切さを知ることができたこと自体もまた幸せなことだと思います。ここに、水辺の風景画コンテストの意義があり、今後も、多くの子どもたちがコンテストを通して自然と触れ合ってくれることを期待します。

予選会
日時 平成26年10月14日(火)
場所 ヤマハ発動機コミュニケーションプラザ(静岡県磐田市)
第25回審査風景

海や川などの水辺に出かけた時に体験したことや感動したことなどを描いた9,149点の応募作品の中から、510点の入選作品を選考しました。

予選を通過した作品からは、10月28日に開催する最終審査会においてさらに入賞作品が選考されました。


入選者一覧

(予選通過作品510名)

審査員
工藤 和男 様 一般社団法人創元会 会長、公益社団法人日展 評議員
小川 尊一 様 一般社団法人創元会 副理事長、公益社団法人日展 評議員
服部 譲司 様 一般社団法人創元会 会員、公益社団法人日展 会友
杉山 悦照 様 一般社団法人創元会 会員、浜松美術協会 会員
応募状況
応募作品数推移

全国各地から合計9,149点の作品の応募がありました。(昨年は9,842点) 昨年度比93%となりましたが、たいへん多くの作品をいただきました。


学年別応募作品数
年齢別応募作品割合(%)

毎年幼児の割合が増えてきています。

幼稚園や保育園などのクラスにおいて、海や川などの自然で体験したことを思い出しながら子どもたちがみんなで描いた作品も数多く応募いただきました。

また、作品からは家族や友達と海や川などへ出かけた時の楽しい様子が伝わってきました。


お知らせ

  • 審査結果につきましては、11月5日にメール便にて発送しますが、2週間経過後も到着しない場合には、再送いたしますのでご連絡ください。(問い合わせ電話番号:0538-23-8700)
  • 大臣賞の受賞者は、おもに各受賞者が所属する学校または幼稚園・保育園にて表彰式を行います
  • 入賞作品は、平成27年3月5日(木)〜8日(日)に開催される「ジャパンインターナショナルボートショー2015」(横浜市・パシフィコ横浜) にて展示する予定です。

表彰式

第26回「全国児童 水辺の風景画コンテスト」において決定した大臣賞(国土交通大臣賞、環境大臣賞、農林水産大臣賞、文部科学大臣賞)を受賞した4名の表彰式の様子をご紹介します。

国土交通大臣賞表彰式
日時 平成26年11月25日(火) 10:20〜10:35 国土交通大臣賞
受賞者 寺島凛太朗(てらしまりんたろう)さん
作品名 「大きいコンテナ船」
贈呈者 国土交通省港湾局海洋・
環境課港湾環境政策室 室長 森信哉様
表彰式レポートを見る

表彰式レポート

平成26年11月25日(火)、国土交通大臣賞を受賞した寺島凛太朗さんの表彰式を、練馬区立練馬小学校の校長室にて行いました。表彰式には、国土交通省港湾局海洋・環境課港湾環境政策室 室長の森信哉様、須藤田鶴子校長、凛太朗さんのお母様順子さんに参加いただきました。

表彰式では、森様から「大人ですらあまり興味を持たれにくい物流の現場を取り上げてくれてとてもうれしく思います。また迫力十分に、カッコよく描いてもらって本当に感動しました。ありがとうございました」という言葉とともに表彰状がおくられると、凛太朗さんはうれしそうにしっかりと表彰状を受け取りました。

この作品は、お父様と一緒に横浜の港に釣りへ行った時に出会った風景を描いたものです。「自分も釣りが好きなのですが、この時は大きなクレーンがとてもカッコよかったので、その場で写真を撮りスケッチして、幼稚園の頃から通っている千葉絵画教室で仕上げました。これだけ大きな賞をもらったのは初めてで最初は驚きましたが、今はすごくうれしいです」と照れながらも受賞の感想を話してくれました。順子さんも「絵を描くことは凛太朗が好きなことなので、それがこうした賞という形で評価されたことは、本当にうれしいことです。コツコツとまじめに取り組むタイプなので、これからも好きなことに取り組める環境を作ってあげることが大切だと感じました」と喜びを語ってくれました。

凛太朗さんの絵画指導を行う千葉淳生先生も、今回の受賞を大変喜んだ一人。「賞をもらうことは、子どもたちにとって認められた証です。“自分はできる"という自信となり、絵画だけでなく勉強やスポーツも、さらにチャレンジできる。それがなによりもうれしいこと。これからの成長が楽しみですね」と今後への期待を話しました。

現在は水彩画だけでなく、油絵にも取り組んでいるという凛太朗さんは、「これからも多くの作品を描いていきたい!」と言いますが、釣りが好きということで将来は「漁師」にも興味があるようです。学校では「図工はもちろんですが、勉強も熱心に取り組んでいます」と須藤校長が教えてくれましたが、今後もいろいろなことに好奇心を持ち、多くの経験を重ねながら、逞しい青年へと成長することが期待されます。


国土交通省の森様より表彰状を受けとる凛太朗さん

(左より)須藤校長、妹・瑚雪さん、凛太朗さん、母・順子さん、森様


「この賞は彼の足跡、一生の宝物です」と、自分のことのように喜ぶ「千葉絵画教室」の千葉先生

がんばって描いたという「ガントリークレーン」は、その迫力ある描写で審査員たちをうならせた

環境大臣賞表彰式
日時 平成26年11月28日(金) 8:20〜8:40 環境大臣賞表彰式
受賞者 簗瀨詠子(やなせえいこ)さん
作品名 「上高地の朝霧の中で観察した水鳥たち」
贈呈者 環境省水・大気環境局水環境課
課長補佐 佐藤克子様
表彰式レポートを見る

表彰式レポート

平成26年11月28日(金)、環境大臣賞を受賞した簗瀨詠子さんの表彰式を、聖ヨゼフ学園小学校(横浜市)の講堂にて行いました。まず、環境省水・大気環境局水環境課 課長補佐の佐藤克子様が「どの作品も賞をあげたくなるすばらしいものでした。そのなかで詠子さんが描いた明神池は多くの自然が残るとても美しい場所ですが、神秘的な様子がとてもよく表現されており、私の心にぴたりとはまりました。皆さんも上高地を含め、日本の美しい自然をたくさん体験してください」という言葉を、詠子さんをはじめ全校児童におくりました。続いての表彰式では、最高学年らしく堂々と表彰状を受け取った詠子さんでしたが、大きな拍手に誇らしそうな笑顔で応える姿が印象的でした。

詠子さんの入賞は、第22回から3年連続の優秀賞を含め4回目となり、そのすべてはお父様が計画している自然体験旅行での様子を描いた作品です。詠子さんは「今年もたくさんの体験をしましたが、緑の中のきれいなアオサギやかわいいカモなど、自然をいっぱい感じた上高地を題材にしました。この日はキリが出ていたのですが、スポンジを筆変わりに使って表現したり、たくさんの異なる緑を使うことで、池の中や木々がうまく描けました。今回は私からお父さんとお母さんがそろった時に受賞したことを伝えたのですが、家族みんなで喜べてよかったです」と、受賞の感想を話してくれました。

表彰式に同席したご両親は「作り物ではなく、本当にすばらしいと思えるものを観て、触って欲しいという思いからはじめた自然体験ですが、そこでたくさん感動したからこそ描けた作品だと思います。私たちも、この体験が詠子の成長に繋がっていることがわかって本当にうれしいし、これからもできるだけ続けていきたいですね」と、詠子さんの成長を喜びながら、自然体験の大切さを改めて実感したようです。

現在の詠子さんは絵画だけでなく、ピアノやバレエなど幅広く取り組んでいるそうですが、その多くが「表現」を意識したものです。いまの将来の目標は「デザインの仕事」「バレエの先生」ということで、自然体験を通した創作活動などで感じた表現することの楽しさが、詠子さんの可能性を膨らませ、育てているのかもしれません。


環境省の佐藤様より表彰状を受けとる詠子さん

表彰状をうれしそうに披露する詠子さんに全校児童から大きな拍手が送られた


(左より)芝田伸之校長、佐藤様、母・千詠さん、詠子さん、父・正人さん

日本が誇る自然を子どもらしい好奇心のままに、美しく鮮やかに描かれている点が高く評価された

農林水産大臣賞表彰式
日時 平成26年12月3日(水) 10:30〜10:50 農林水産大臣賞
受賞者 斎藤 愛(さいとう あい)さん
作品名 「宇佐の港まつり」
贈呈者 当コンテスト審査員長 工藤和男様
(一般社団法人創元会 会長)
表彰式レポートを見る

表彰式レポート

平成26年12月3日(水)、高知県の高知大学教育学部附属小学校を訪問し、農林水産大臣賞を受賞した斎藤愛さんの表彰式を行いました。

2年前にも、どろめ漁の様子を描いた作品で、同じ農林水産大臣賞に選ばれた斎藤さん。2度目の受賞に「2回はあり得ないと思っていたので、前回よりも喜びが大きいです。この絵を見た人が感動してくれたのがとても嬉しい」と顔をほころばせます。

今回、海の美しさとダイナミックにはためく鮮やかな大漁旗に魅了されて宇佐港まつりを題材に選んだそうです。「青い海と赤い旗とのコントラストを意識しました。色鮮やかな旗を描くことで、絵を見た人に元気が伝わるといいなと思い、特に風になびいて逆になった旗の中の絵や文字をひとつひとつていねいに描きました」と絵に込めた思いを静かに話す斎藤さん。完成までに約100時間以上1カ月ほどかかったそうです。だからこそ「海と旗の色とは補色関係なので色使いが難しい。それを見事に描ききっていて、大漁旗の存在感が作品全体に強烈なインパクトを与えている」と工藤和男審査員長から苦労した点を評価されたことが嬉しいと言います。

母・公子さんによれば、「下絵がとても細かくて、色づけし終えることができるのか心配するほどでした。夏休み中かけて集中し仕上げていましたので、描き上げた時にはとても大きな達成感があったんだと思います。その努力が認められ、今回また賞をいただけたので、本人も私も本当に喜んでいます」。受賞の知らせを受け喜びのあまり涙を流してしまったほどだったそうです。

絵を描くほかには、お父さんと一緒に卓球やバトミントンをするのが大好きと言う斎藤さん。「中学生になっても絵を続けていきたいと思っています。静物画のようなものよりも、この作品のような動きのある景色を切り取った作品を描いていきたい。将来は美術の先生とか絵に関するお仕事ができたらいいな」と語る斎藤さんを、公子さんは「絵を続けているからこそ体験できる貴重な経験を積み重ね、その中から本人がやりたいと思うことをやり続けてくれれば嬉しいですね」と温かく見守っていました。

細部までしっかり描き上げる観察眼と集中力とでこれからも多彩な作品を手がけ、かならずや夢を実現してくれることでしょう。


工藤和男審査員長より賞状の贈呈

(左より)渡邊春美校長、斎藤愛さん、母・公子さん、工藤和男審査員長


たくさんの取材陣に囲まれ緊張しながらも自分の言葉で受賞の喜びを話す斎藤さん

斎藤さんが通う森光一仙絵画教室にて入賞・入選した仲間とともに

文部科学大臣賞表彰式
日時 平成26年12月10日(水) 9:30〜9:50 文部科学大臣賞
受賞者 只埜旭(ただのあさひ)さん
作品名 「おおきなたがめ」
贈呈者 大崎市教育委員会
教育長 青沼拓夫様
表彰式レポートを見る

表彰式レポート

平成26年12月10日(水)、文部科学大臣賞を受賞した只埜旭さんの表彰式を、大崎市立松山幼稚園(宮城県)にて行いました。会場となったおゆうぎ室には60人を超える園児が集まり、作品が紹介され名前が呼ばれると「じょうず!」「すごい!」という声をかけられ、少し緊張した面持ちで表彰式に臨んだ旭さん。それでも、大崎市教育委員会の青沼拓夫教育長と向き合うと、しっかりと表彰状を受け取り、みんなからの拍手と歓声にニコニコとうれしそうな笑みを見せてくれました。

青沼教育長は「大変良く描けた作品ですね。旭くんのように、驚いたことやうれしかったこと、お友達と遊んで楽しかったことを絵に描くことは大変よいことです。みなさんもたくさん絵をかいて、お家の人にみせてあげてください。きっと、よろこんでくれますよ」と、伝えることの大切さ、表現することの楽しさを、園児全員に向けて話してくれました。

旭さんの作品は、今年の1月から通いはじめた「木菟(みみずく)工房」で、ご自宅の裏にある池でタガメを見つけた時の驚きやうれしさを描いたもの。その時の様子を聞くと「がんばって探しました。見つけた時はうれしかったです。とても大きくて王様みたいだったので大きくかきました。これからもたくさん絵をかきたいです。生き物をいっぱいかきたいです」と話してくれました。また「木菟工房」で指導にあたる佐々木英壽先生、お母様の小百合さん、さらに門間君江園長は声を揃え「何事にも興味津々で常に多くのことを吸収しています。だから自信があり、知っていることを伝えたい気持ちがとても強い子です。その手段が作品創りであり誰にも増して集中力も高い。今回の受賞でさらに自信がつき、もっといろいろなことに挑戦してくれると思います」と印象や期待を話してくれました。

旭さんは、ご自宅に揃う動物や昆虫などの図鑑を、お兄さんの空さんと一緒に隅々まで見ているそうで、実際にご自宅の庭などで生き物を探すことが大好きだといいます。そうした興味から、将来は「生き物博士になって、いっぱい見つけたい!」とはりきっています。小百合さんは「遊ぶことも絵を描くことも一生懸命ですが、その顔は本当に楽しそうです。だから私たちとしては、このまま大きくなってほしい。それだけですね」と我が子の健やかな成長を願っています。何事にも興味を持ち楽しみ、吸収する旭さん、将来どのような大人になるのか、今から楽しみです。


大崎市教育委員会の青沼教育長より表彰状を受けとる旭さん

(左より)担任の先生、旭さん、青沼教育長、母・小百合さん


佐々木先生は元小学校の教員。木菟工房は絵画、書道、算数、読書なども教える現代風の寺子屋

「タガメの模様をがんばった」という力作。生き物への純真な興味が大人たちの心つかんだ

入賞作品ギャラリー

作品をクリックすると、詳細を見ることができます

入賞作品一覧(ポスター形式)はこちらからダウンロードできます

大臣賞

審査員長賞


特別賞


優秀賞






コンテストに関するお問い合わせ先
  • 第26回「全国児童 水辺の風景画コンテスト」係
  • TEL:0538-23-8700
  • 受付時間:9:00〜12:30、13:30〜17:00(土日を除く)