- 氏名
- 堀居 直希（ほりいなおき）
- 助成実績
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スポーツチャレンジ研究助成(奨励)：第13期生
運動による筋の質的な変化の向上に関わる性ステロイドホルモンの新たな役割の解明
本研究は、運動による性ステロイドホルモンの増大が、筋量・筋内脂肪・筋の線維化の含有割合、「筋質」の向上に関与するかといった性ステロイドホルモンの新たな役割を解明することを目的とする。本研究成果を基盤として、将来的に2型糖尿病患者の筋質の向上に着目した、性ステロイドホルモンの増大を目指す科学的根拠に基づいた新たな運動療法の開発に応用できることから、チャレンジ性の高い研究課題である。
成果報告（2020年3月）
本チャレンジでは、運動による筋内の性ステロイドホルモンの増大が、筋量・筋内脂肪・筋の線維化の含有割合、「筋質」の向上に関与するか否かを検討してきた。1年間を通して、本チャレンジ課題に没頭し、スタート時点に1つの目標(1年後の到達目標)としていた「本チャレンジの成果を英語論文にまとめ、国際雑誌に投稿する」ことができた点は評価できる（現在、修正原稿の再投稿に向けて準備中）。本チャレンジから、「レジスタンス運動により筋の質的な変化に関わるタンパク質やホルモンが向上し、その機序に筋内の性ステロイドホルモン濃度の増大が関与する」ことが明らかとなった。この結果から、運動により筋内の性ステロイドホルモン濃度を増大させることは、従来から報告されている代謝関連だけでなく、筋質の亢進にも関与する可能性が示された。これまでにアスリートは性ステロイドホルモンの分泌能が低下することが知られているため、今後は、本チャレンジの成果をステップに、性ステロイドホルモンの分泌能が低下するアスリートに対して、性ステロイドホルモンに着目した運動と栄養素摂取による新たなアプローチ法の開発に応用していきたいと考えている。