年度別チャレンジャー一覧

助成対象者のチャレンジ概要
原村 未来
氏名
原村 未来(はらむらみき)
助成実績
スポーツチャレンジ研究助成(基本):第15期生
子どもにおける自体重負荷運動時の簡易的な運動強度スケールの開発

自体重負荷運動は、子どもの体力レベルの高低に関わらず、最大筋力および有酸素性作業能力を改善させる効果的なトレーニングである。しかし、それらの増加によって相対的にトレーニング強度が下がるという問題があり、簡易的に強度設定を行えることが望ましい。自体重負荷運動時の生理的強度と主観的運動強度との関係から簡易的な負荷強度スケールを開発し、運動指導現場などで簡易的に負荷設定が可能となる資料を提供したい。

成果報告(2022年3月)

近年、子どもの身体活動量は減少の一途をたどっており、定期的な運動など意図的な身体活動量を増加させる取り組みが必須である。本研究では、簡易的に介入可能な自体重負荷運動(自重運動)に着目し、自重運動時の筋や呼吸循環器系に対する負荷強度を明らかにし、学校現場や家庭でも簡易的に運動負荷の調整を行えるような“主観的運動スケール”を作ることを目的とした。対象者は9~15歳の男女22名とし、3種類の自重運動を実施してもらった。運動時の心拍数、下肢筋活動水準、主観的運動強度を取得した。スケール作成に際し、対象者を最大筋力を基準に高体力・低体力の2群に分け、運動中の主観的運動強度と心拍数および筋活動水準との関係を比較した。結果、低体力群と比較して、高体力群は同一の主観的運動強度時の心拍数が低いことが明らかとなった。このことから、負荷強度スケールは対象者の体力水準別で作成する必要があることが明らかとなった。