活動レポート

「子供たちは夏休みに成長する!」〜夏季合宿〜

レポート:箱守康之(校長)

2011.7.31〜8.2

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ジュニアヨットスクール葉山では、7月31日から8月2日までの3日間、静岡県・浜名湖にて恒例の夏季合宿を開催しました。この合宿は毎年夏休みの期間を利用して実施され、親元を離れ仲間たちと共同生活を行いながら、互いに切磋琢磨してセーリング技術の向上を図るとともに、規律正しい生活を通して自己完結力や協調性、助け合う心など人間的成長を育むことを目的としています。また合宿後には「国際交流日本ジュニアヨットクラブ競技会2011」(愛知県蒲郡市)に参加して、日頃の練習成果を確かめました。

練習後には全員で湖面に向かって整列し、一日を振り返りながら感謝の礼を行った


夏季合宿

合宿では、OP級初級、OP級上級、ミニホッパー級と3つのグループに分かれ、グループと個人それぞれに目標を設定し、コーチとともにその確認を行いながら練習に取り組みました。また本年入校した2名は「夏季合宿までに一人でセーリングできること」を目標に掲げ、仲間のサポートを受けながら、艤装から出艇、帰着、解装などを自己完結できるよう取り組みを行いました。



新入生も、2日目からは長い距離を帆走するなど基礎帆走を反復しながら練習


2年目の生徒を対象としたOP級初級グループは、「大会でしっかり帆走できる」ことを合宿の目標に置き、個人の力量に合わせながら、定めたコースを帆走するための「メインシート、ティラ―の的確な操作」、「風上、風下に向かっての正確な方向転換(タッキング、ジャイビング)」 、「確実なスタート」の3点を重点課題として練習に取り組みました。

また合宿後半にはOP級上級のスクール生とともにマークを廻る実践練習を行うことで、練習の成果を実感するなど大きな自信をつけました。

3年目以上のOP級上級生の目標は、「レースで上位を帆走するための実戦的技術の習得」。ミニレースを中心に、スタート練習やコースの選択、他艇との駆け引き、マーク廻航など、レースを想定した練習を繰り返し、他艇との競争意識を高めながら、互いのレベルアップを図りました。また2組に分かれてチームレースを実施し、順位を付けることで相手より速く走る意識を高める練習を組み入れ、競争心や克己心、逞しさなど精神面での成長を促しました。

また、このクラスには、東日本大震災ですべてのヨットを流されるなど大きな被害のあった福島県・いわきジュニアヨットクラブから、2名のセイラーが参加しました。


湯原ヘッドコーチを中心にミニレースを繰り返し、その日の最後には長い距離を走って帆走チェック
湯原ヘッドコーチを中心にミニレースを繰り返し、その日の最後には長い距離を走って帆走チェック
湯原ヘッドコーチを中心にミニレースを繰り返し、その日の最後には長い距離を走って帆走チェック

湯原ヘッドコーチを中心にミニレースを繰り返し、その日の最後には長い距離を走って帆走チェック


いわきジュニアから参加した平賀君と鈴木君
スクール生とのコミュニケーションや指導法、目標設定やそこに向かうための具体的な取り組みなどを体験
合宿には立命館大学から2名のインターンが参加

いわきジュニアから参加した平賀君と鈴木君(左)。合宿には立命館大学から2名のインターンが参加(右)して、スクール生とのコミュニケーションや指導法、目標設定やそこに向かうための具体的な取り組みなどを体験した


ミニホッパー級のスクール生は、合宿直後に開催される国際交流日本ジュニアヨットクラブ競技会2011での「上位入賞」を目標に取り組みました。より密度の濃い練習を行うため、浜名湖でジュニア指導を行っていた小池哲生コーチの指導のもとで、効率の良い走らせ方やハイクアウトの方法など、セーリングの基礎となる練習をあらためて行いました。また、艇を細かくコントロール(ストップ&ゴー)しながら、短いスタートラインにタイミング良く入る練習を繰り返し、最終日には良いスタートが切れるようになりました。


ミニホッパー級3隻は合宿直後の大会を見据えて練習
ミニホッパー級3隻は合宿直後の大会を見据えて練習
ミーティングでは小池コーチからのアドバイスを日記に整理して確認

ミニホッパー級3隻は合宿直後の大会を見据えて練習。ミーティングでは小池コーチからのアドバイスを日記に整理して確認


国際交流日本ジュニアヨットクラブ競技会2011

2年目以上のスクール生は、合宿後に開催された「国際交流日本ジュニアヨットクラブ競技会」に参加しました。

初めてレースに参加する生徒にとっては、競技中は指導者(外部)からのアドバイスを受けられないことに加えて、レース規則、帆走コース、掲揚旗(フラッグ)の意味なども覚えていなければなりません。そうした初めての経験に不安な表情を浮かべる生徒もいましたが、レースを重ねるごとに競技の楽しさや喜びを実感していったようで、上位の成績でフィニッシュしては喜び、思い通りにいかなければ悔しさをにじませるなど、感情を表に出す姿が見られました。しかしながら、全員が無事にレースを終えたことで、小さな自信が芽生えたようにも見受けられました。

一方、OP級上級者やミニホッパー級のメンバーは、万全の準備をしてレースに臨みましたが、残念ながら全国レベルの選手との力の差を痛感する結果となりました。とはいえ、自分自身の技量不足と取り組み課題を認識したことは、これからの練習に必ず活かされることでしょう。

まだまだ技術面では十分ではありませんが、大会後には「次は賞状だけでなくメダルが欲しい」、「これからの練習はだらだらせず、少しでも多くヨットに乗りたい」と、心構えや気持ちに変化が出てきたようです。こうした競争心や勝ち負けに対するこだわりは小学校4〜5年生あたりから芽生えてきますが、この年代では勝ち負けそのものより、経験したことや感じたことをその後の行動にしっかり反映させ、次回の大会に備えることがより重要であると考えます。


大会期間中は風が弱かったものの、初級クラスでは上位を帆走することもあった

大会期間中は風が弱かったものの、初級クラスでは上位を帆走することもあった

ミニホッパークラスは、参加が少なかったものの1位でフィニッシュした川原選手

ミニホッパークラスは、参加が少なかったものの1位でフィニッシュした川原選手

大会参加したスクール生とコーチ陣

大会参加したスクール生とコーチ陣

海外から参加した選手と記念撮影

海外から参加した選手と記念撮影

レセプションでは国際交流も活発

レセプションでは国際交流も活発


総括

「子どもは夏休みに成長する」と言われますが、今年もスクール生は合宿と大会参加を通してたくさんの体験や失敗を学び、大きく成長しました。子供たちは個々の目標に対して一生懸命取り組みました。大会の成績もさることながら、一回りも二回りも逞しくなった子供たちの、これからの頑張りと成長が楽しみです。

後日、スクール生とコーチ、保護者の方々のアンケートをもとにして、各生徒の目標への取り組みや成果のまとめを行い、別途レポートにて紹介します。


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