活動レポート

校長日記・葉山教室からのメッセージ

ヨットスクールでの「水辺体験活動」の必要性

レポートをPDFでダウンロード2011.7.15

ジュニアヨットスクール葉山校長/箱守 康之


ジュニアヨットスクール葉山では、年間を通したセーリング練習に加えて、自然科学への関心や興味を更に深めることを目的に、水辺体験活動を積極的に実施しています。

水辺体験活動では、男女混合でチームを編成し、それぞれの学年に応じた役割分担を行い、チームワークを大切にしながらメンバーをしっかり目標まで導くリーダーを決めています。リーダーはチームとして掲げた目標を達成するためにメンバー構成から自分で考え、仲間と会話を重ねながら良い方向に導く重要な役割を担っています。さまざまな個性が存在する中で、いかにリーダーシップを発揮することができるかが、重要なポイントであることは言うまでもありません。

リーダー的思考や行動は、通常の生活の中で知らず知らずのうちに身に付いてくることだと思います。ある子どもが「今日の昼食はテラスで食べよう!」とみんなに声を掛けることもリーダーシップの一つですし、それに対して仲間が「外は暑いから部屋で食べよう」と意見を述べることでコミュニケーションが生まれます。最終的には最初に提案した子どもがリーダーよろしく、まわりの状況や仲間の意見を勘案して判断を下すことになるでしょう。

1人乗りヨットでは、海上で「自分で判断する」ことが求められます。指導者が操船方法や向かう場所などに対してすべての指示を行い、子どもがそれに従うこともひとつの指導方法かもしれません。

しかし、頼る人がいなくトラブルの発生や天候の急変などに遭遇したらどうでしょう? そうした時には、安全に避難を行うための判断を自ら下さなければならないのです。

また水辺体験活動は、私たち指導者が子どもたちの可能性を発見する場でもあります。「ヨットの操船はもう少しだが、こんなことに高い能力があるとは知らなかった」と気づかされたことがこれまでにも何度かありました。

  • 下級生の面倒をしっかり見る
  • 工具を使った(ヨットの)修理に興味がある
  • 海図やGPS、計器類への関心が高い
  • クルーザー帆走で、男子生徒に気合いを入れる女子生徒
  • 海よりも山に詳しく、樹木や植物の名前、地理的な知識が高い

以上はほんの一例ですが、たとえセーリングが得意でなくても、別のことに能力を発揮する子どもがいることを指導者は知っておくべきだと考えます。そのためにも、子どもたちの指導を行う全国のセーリングクラブのプログラムに、さまざまな水辺体験活動が組み入れることを願っています。


外洋帆走訓練に備え、海図(チャート)を使って目的地までの距離、緯度・経度の見方、三角定規、デバイダーの使い方ながら「その使い方は違うよ」「こうして三角定規を使えば・・・」と海図から航海の夢を膨らませながら、学習できます。

セーリング練習のブイでチームでの陣取りゲームを行ないます。水泳が得意でブイまで一騎に泳ぐ子どももいれば、有利なように戦略を考える子どももいてリーダーが自然に決まっていきます。


子ども達は、色々な遊びから個人ごとの短所や長所、力関係(上下関係)を見ていることもあります。その中で自分の役割や仲間への気遣い、そして意見を主張することを学んでいきます。

子ども達は、陸で学んだことを外洋で実践していきますが、クルーザーのスピンネーカーを見上げてスピンが壊れないように真剣な表情に変化していきます。




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