活動レポート

校長日記・葉山教室からのメッセージ

体格のハンディーを克服するには…!!

レポートをPDFでダウンロード2011.6.15

ジュニアヨットスクール葉山校長/箱守 康之


さてクラブ生の岡崎君を紹介します。

岡崎君は、現在高校3年生で中学1年の秋からヨットを始め、中学3年に当スクールに入ってきたのでヨット歴6年目のクラブ生です。

体格は、高校3年生の全国平均と比較して大きな方ではありません。またセーリングを行なう国内の同年代選手の中でも、体重も軽く決して体格に恵まれているとは言えません。

彼は、スクール入学2年目に大会に出場しその参加した種目で優勝し、それを機に操船技術にも自信を持ち、より上のレベルを目指す意欲が出てきました。

小さい時からセーリングを始める選手が多い中、彼は経験も浅いことで今まで参加した国内レースでも技術的、戦術的ミスで最終的に納得する成績を残すことができないでいました。

セーリング競技は、自然を相手にするスポーツでセイルに風を上手に掴み、ヨットを操船する技術と共に、競技での相手との駆け引き(戦術、戦略)と多くの経験を要するスポーツでもあります。

その中で彼は、昨年行われた全国大会で上位(ユース男子2位)に入り、海外遠征(豪州)のユース日本代表という大きなチャンスを獲得しました。

海外遠征も初めてで、高い目標を持って大会に臨みましたが海外の同世代のセイラーとの体格差、セーリングのバランス感覚、波を捉えるテクニック等、大会を通し国内で戦う以上に、世界の壁を感じる良い経験をしてきました。

海外選手との体格、身体能力の差を短期間で埋めることはできませんが、日本人が最も得意とする素早い動作と状況判断(戦術・戦略)、競技規則(ルール)に精通することで接戦に自信を持ち、そしてアスリートとして重要な強い闘争心を持つことで十分に海外選手と戦えると信じています。

高校生であることで文武両道のもと、本人のしっかりした目標設定と努力は言うまでもありませんが、限られた練習時間内で、上手なセイラーと一緒に帆走する機会を持ち、強化合宿に積極的に参加し、技術も体力そしてメンタル面も大きく成長してきました。

その結果、彼の目標であった「2011年レーザーラジアル級ユース世界選手権」の日本代表を獲得することができました。

世界選手権までの競技会で多くの選手と競いながら、戦術、戦略を試し貪欲にどの様な状況下でも的確な判断ができる選手に成長することを期待するとともに、得意な軽風域(弱い風)で絶対取りこぼしをしないことが、複数回のレース順位を合計するヨットレースの戦い方でもあります。

彼の活動を背中から応援し、支えるご家族の大きな力があったことは言うまでもありません。お父様から、これまでの活動そして海外遠征に期待するコメントをいただくことができたので紹介させていただきます。

「和歌山での世界選手権選考会で最後の切符を手にした時、彼は体が震えていました。彼は世界選手権の出場を目標とし、この1年間コーチのご指導のもと、海上練習と自宅トレーニングを欠かさず行なっていました。また、体格が小さいからと言い訳もせず、逆に軽風を得意にすること、強風でも大きく崩れないなど、海上練習時間が少ない部分を、戦術、コース取り、風、潮流などについて自分なりに勉強していました。彼は、目標に対し積極的に行動したことが少し結果として出たのではないかと思います。 世界の厳しさは二度の海外遠征(豪州遠征/ニュージーランド遠征)を体験していますが、まず体調管理をしっかり行ない、積極的なレースと自主・自律そして自覚を持って行動して欲しいと願っています」

最後にご指導いただいたコーチの皆様にお礼を申し上げます。



葉山での練習前に、和やかにコーチと会話し艇をセッティングする岡崎君(写真左)。
昨年11月に和歌山で開催された「レーザーラジアル全日本選手権」軽風域で上位を走り総合9位(ユース部門2位)を獲得しました(写真右)。
競技艇は、国際クラスのレーザーラジアル級、五輪女子種目に採用されユース世代(男女)でも多くのセイラーが活躍する種目です。



海外遠征で外国選手と競う岡崎選手(写真左)。ヨットレースでは、他競技と違って競技中にコーチや監督から指示を受け、サポートすることができない規則(ルール)です。
ニュージーランド遠征では、チャーター艇の受け取りから試合前に行われた計測を自ら準備、計測を受けることで、動作を交え英語で何とか会話し解決する術も学びました(写真右)。
ニュージーランド遠征では、ホームスティーも経験し慣れない異国での体調管理の大切さも学びました。




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