全国児童 水辺の風景画コンテスト

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水辺に学ぶ体験レポート:Vol.3

横浜市鶴見区 聖ヨゼフ学園小学校4年 簗瀨詠子さん

自然体験を通して育む無限の可能性

平成22年度から3年連続で優秀賞を獲得してきた簗瀨詠子さん。そして今年、その成果が認められて横浜市鶴見区から「鶴見区長賞」を受賞しました。こうした活躍の背景にあるのがご両親手作りの自然体験旅行。そこには「好奇心や探究心を育てたい」というメッセージが込められていました。

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「体験」と「学び」でのばす感性
スタンプラリー

2010年に始めたスタンプラリー。各地を巡り10コのスタンプを収集して「いきものゴールド認定証」を獲得

第24回(平成24年度)全国児童 水辺の風景画コンテスト「遊び・水辺体験」小学校高学年の部で「優秀賞」を受賞した簗瀨詠子さん(小学4年生)は、第22回のコンテストから3回連続で応募し、いずれの作品も「優秀賞」に選出されるという実績を持っています。

詠子さんが絵を描いたのは、現在通っている聖ヨゼフ学園小学校(神奈川県横浜市鶴見区)で夏休みに出された課題がきっかけでしたが、継続して描き、結果を残してきたその背景には「豊かな感性をもつ幼少期にさまざまな体験をさせて好奇心や探究心を育てたい」というご両親の思いがあります。

「ピアノやバレエ、絵画教室など、さまざまなことにチャレンジしていますが、こうした習い事だけでなく、普段はできない体験をさせてやりたいと思いました。さらに、私たちの子ども時代と違い、今の子どもたちはインターネットやゲームなど、バーチャルなもの、人工的なものに囲まれているので、実物を見て、触れるような“本物の体験”ができないかと考えたのです」

こうしてご両親が出した答えが家族旅行でした。もちろん観光地をまわるだけでなく、世界遺産の訪問や動植物との触れ合いを目的とした自然体験旅行です。またこれに合わせ、全国の国立公園に設置されている施設で、そのエリアに生息する動植物の情報を見たり、自然体験プログラムを行ないながらスタンプを集める“全国自然いきものめぐりスタンプラリー(環境省主催)”へも参加していると言います。「これはたまたま旅行先で見つけたイベントで、最初はスタンプ集め程度でしたが、いつしか“体験”に対して“学び”の場と考えるようになり、旅行先を含め積極的に参加するようになりました」

この結果生まれた作品が、屋久島で見たウミガメの産卵(2年生)、マングローブの森で行なったカヌー体験(3年生)、そして沖縄での海釣り(4年生)であり、これらはすべてご両親が計画した旅行のなかで詠子さん自身が体験し学んだことなのです。


好奇心とともに磨かれた逞しさ

そもそも詠子さんは、興味のあることにとことん熱中するタイプらしく、昨年は政治や歴史へ興味を示し、衆議院選挙のときには駅で演説する候補者から自分でマニフェストを集めて読んだり、大河ドラマの関連本を自分のお小遣いで購入し、放送前に予習していたほど。

そして絵画もまた、詠子さんが熱中するもののひとつになりました。「今回(第24回)の作品は、絵画教室に通いながら長い時間をかけて完成させたものですが、絵を描き始めるととても集中していましたね。完成した作品を見たときは、細かいところまで丁寧に描かれていることや、顔の表情など年を重ねる毎に上手になっていて驚かされました」。しかし自然体験を通じて変わったのは「画力だけではない」とご両親は続けます。

「知識を蓄えながら体験を重ねたことが、自然やその中で生きる動植物への興味へと繋がったのだと思いますが、絵を描くだけでなく、旅行の中で得た知識や感じたことを綴った旅行記を作るなど、体験したことを次につなげていこうという積極的な姿勢が見られるようになりました。さらに、年齢を重ねたこともあると思いますが、船に乗っての魚釣り、カヌーでの川下り、リバートレッキングなど、いつの間にか何事にも臆せず挑戦する逞しさが身についていたのです。こうしてどんどん変わっていく姿に驚かされるとともに、家族旅行に込めた私たちのメッセージがしっかりと届いていることをうれしく思います」


可能性は無限大!

詠子さんの創作活動は、当コンテストでの3年連続入賞という形で認められていますが、この活躍が新たな形で認められることとなりました。小学校のある横浜市鶴見区が設けた、文化・スポーツや学芸の分野で全国レベルの活躍をしている子どもたちに贈る「鶴見区長賞」を受賞したのです。

山﨑幹夫区長から表彰状を受けとった詠子さんは「がんばって認められたことなので、とてもうれしいです」と喜びを話し、同席したお母様も「表彰されると聞いて私自身とてもびっくりしたしうれしかったのですが、詠子の喜びようは大変なものでした。水辺の風景画コンテストで入賞した時もそうですが、ほめられることが励みや自信となり、さらなる成長につながっていると感じています。今回の受賞を機にいろいろなことへの興味・関心を膨らませ、さらなるチャレンジに繋がっていくことを期待しています」と話してくれました。

そして今年、簗瀨家ではまたひとつ新しい計画が進んでいるといいます。それが「富士登山」。家族みんなで登り、ご来光を見るのだそうです。「子どもの時の体験ひとつひとつが成長の糧。だからこれからも多くのことを体験できる機会を作り、詠子の可能性を広げることが私たちの役割だと考えています。そして、将来はどんな形でもよいので人の役に立てるような大人になってくれればうれしいですね」

現在、詠子さんが描く将来の夢は「国会議員」と言いますが、未来の可能性は無限に広がっています。その未来のためにご両親は、これからもたくさんのメッセージを送り続けることでしょう。

(2013年2月取材)



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