全国児童 水辺の風景画コンテスト

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平成20年度・第20回 審査員コメント

山中 和之 様
文部科学省スポーツ・青少年局青少年課 青少年体験活動推進専門官

文部科学大臣賞に選んだ作品について – 私たち青少年課では子どものさまざまな体験活動の振興に力を注いでおり、そうした観点から、今回はたくさんの子どもたちが一緒に楽しく水の中で活動している様子を描いたこの作品を選びました。


福田 功 様
国土交通省港湾局国際・環境課 課長

国土交通大臣賞に選んだ作品について – 漁船を扱ったものが多かったようですが、なかでもこの作品は「働く船」というタイトルで、手前に力の強そうな船があり、向こうにも、そのまた向こうにも船がある。さらにその奥にはウォーターフロントの街や山も見える。港に関わるすべてのものが、大胆な構図で力強く描き込まれていましたので、まっさきに選ばせてもらいました。


今井 孝 様
環境省水・大気環境局水環境課 課長補佐

環境大臣賞に選んだ作品について – 楽しいとか、 美しいといった感動が非常に素直に表現された作品だと思います。いろいろな生物が描かれていて、自然と共生する喜び、豊かな自然やきれいな水のありがたさ、といったことを感じました。まだ環境問題を意識する年代ではないでしょうが、こうした視点、感動が子どもたちの環境に対する価値観を育むのだと、将来に期待しています。


髙吉 晋吾 様
農林水産省水産庁漁港漁場整備部計画課 課長

農林水産大臣賞に選んだ作品について – この作品、働いている人たちの顔もいいのですが、マグロの表情もまた非常にいい。漁港に関連した仕事をしていますので、昨年はカツオを選別している港の風景を選びましたが、今年はマグロです。最近、マグロの漁獲規制がだんだん厳しくなってきていますので、今後もずっとおいしいマグロを食べられるように、という願いを込めて選ばせていただきました。


鳩野 弘毅 様
農林水産省水産庁漁港漁場整備部計画課利用調整班 利用調整係長

農林水産大臣賞に選んだ作品について – 素直で大胆な絵がたくさんあり、おもしろく見させていただきました。この作品は、私も魚の表情がとてもユニークだと感じましたし、賞にふさわしいと思います。


賀陽 輝代 様
NPO法人 ワールド・チルドレンズ・ファンド・ジャパン 代表

ワールド・チルドレンズ・ファンド賞に選んだ作品について – 幼児部門から選ぶということで、社会に出ても既成概念に縛られない発想に注目しながら見させていただきました。決め手は浮き輪の部分です。自分が幼い頃でもこういう表現はできなかったなと、すごく感心しました。心から敬意を込めて、この賞を贈りたいと思います。


尼子 美博 様
社団法人 日本ユネスコ協会連盟

日本ユネスコ協会連盟賞に選んだ作品について – ユネスコといえば、最近は世界遺産でよく知られるようになりました。世界遺産は、自分たちの地域を大切に思い後世に伝えていこうという理念に根ざしたもので、私たちも郷土愛を育てる活動に力を入れており、そういう観点からこの作品を選ばせていただきました。地元のイベントに家族そろって参加し、楽しんでいる様子が生き生きと描かれていますし、こういう心をさらに広く大きく育んでいってほしいと思います。


服部  善郎 様
NPO法人 ジャパンゲームフィッシュ協会 名誉会員

ジャパンゲームフィッシュ協会会長賞に選んだ作品について – ゲームフィッシングというのは、いかに釣りそのものを楽しむか、魚とのやり取りを楽しむかがポイント。そして、そのシンボルとも言うべき存在がカジキ(ビルフィッシュ)なんです。この作品のカジキは、背びれの部分に2種類の光る折り紙が貼られており、カジキの質感や力強さが上手に表現されていると思います。


大坪 豊生 様
ヤマハ発動機株式会社 取締役 

ヤマハ発動機賞に選んだ作品について – この作品は、まず画用紙いっぱいに描かれたカニの構図に惹かれました。一方カニの手足を見ると、それとは対象的に、毛の部分まで細かく表現されています。カニを見つけたときの感動や、じっくりと観察したことをうかがわせる、大胆さと繊細さが織り交ざったとても良い作品だと思います。


秦 英樹 様
社団法人 フィッシャリーナ協会 理事長

フィッシャリーナ協会会長賞に選んだ作品について – 海辺を、どのように楽しい場所として見ているか。あるいはフィッシャリーナ協会のベースである漁港に関連したテーマかどうか。そして絵のうまさなどもポイントに、複数の候補を挙げました。この作品はその中のひとつで、漁船の様子や漁港の雰囲気が非常によく出ていると思います。


橋川 隆 様
社団法人 日本マリーナ・ビーチ協会 理事長

日本マリーナ・ビーチ協会会長賞に選んだ作品について – この作品は、女の子が鯨の背に乗り、カモメやトビウオまでが空を飛んでゴミ拾いを手伝ったり、海をきれいにする盛りだくさんのアイデアが、非常にほのぼのと心温まる画風で描き出されていますね。この絵に勇気をもらって海をもっときれいにし、心おきなくヨットやボートで遊べる世の中になってほしいと思います。


釣谷 康 様
社団法人 日本舟艇工業会 専務理事

日本舟艇工業会会長賞に選んだ作品について – 舟艇工業の振興とともに、海洋レジャーの底辺拡大も私たちの大切な役割だということで、この作品を選ばせていただきました。水面への映り込みや波の感じ、オールから水しぶきが飛ぶ様子など、シーカヤックを一生懸命漕いでいる男性の姿がいかにもダイナミックに表現されていると思います。


工藤 和男 画伯
審査員長 、社団法人 創元会理事長、日展評議員

審査に当たっての総括 – 早いもので、このコンテストが始まって20年。私は第1回から審査員長を務めさせていただいていますが、子供たちの絵は毎年新鮮で、今回も大胆な画面構成や色合いなど、子供らしい感性が表現されている作品が数多くありました。また近年は、環境問題を意識した作品や海で働く人々を題材にした作品も増えています。これからもこのコンテストを通じて、子どもたちの健やかな情操教育に貢献し、海洋国・日本らしい文化がしっかり根を張っていくよう、ヤマハ発動機スポーツ振興財団や審査員、各省庁の方々とともにいっそう力を尽くして参りますので、よろしくご支援のほどお願い申し上げます。



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