全国児童 水辺の風景画コンテスト

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平成17年度・第17回 審査員コメント

工藤 和男 様
(社)創元会理事長、日展審査員

私もこのコンテストの回数と同様17回目の審査になります。全体的に作品の個性が発揮されているように思えます。実にバラエティ豊かで自由な発想の作品が多く見られました。絵がうまい下手というのではなく、発想がバラエティになったということです。楽しさいっぱいで、これからも自然環境を良くするきっかけ作りになるよう願いたいと思います。


秦 英樹 様
(社)フィッシャリーナ協会 理事長

選択基準は感動を与える作品ということです。感動を覚えるのが必ずしも絵として上手いものとは限らないのが、選ぶときの悩みでした。水辺はいろいろな使い方や遊びができることが分かります。題材は魚、スイカわり、ダイビングなどさまざまで、癒しを覚える作品もありました。小さいときから環境への意識付けのできるコンテストだとあらためて感じました。協会賞は、漁船以外の船を受け入れる漁港利用にひろがりを表現している作品を選びました。


橋川 隆 様
(社)日本マリーナ・ビーチ協会 理事長

幼児の作品は海、自然、遊びの楽しさが無邪気に表現されています。小学生の作品になると楽しさの中に生活や環境が含まれ、コンテストの意義が生かされていることを感じました。協会賞はビーチの活用を描いた作品を選びました。海水浴だけではなく通年、海辺を利用し地域活性にも貢献するビーチスポーツの絵も増えてくれたらいいなと思います。


服部 輝代 様
ワールドチルドレンズファンド 日本代表

既成概念にとらわれず、こびない作品をWCF賞として選びました。画面いっぱいに描かれた大きな顔、ちいさな鼻、子供のエネルギーが満ちた作品です。その作品に元気づけられました。この作品はWCFのハガキの絵柄に使用させていただき、世界に紹介、発信していきます。


笹川 壮一 様
ヤマハ発動機(株)国内マリン事業部事業部長

まず感じたのは、審査というのは難しいということです。当社、国内マリン事業では“とびきりの週末”をコンセプトの一つにしています。絵からはわくわく、どきどきが伝わってきますが、こんなとびっきりの週末を一緒に作れていけたらいいなと思います。また主催団体の主幹企業ということもあり、17年目を迎えたコンテストも先輩方のご苦労の賜物と受けとめ、社会での役割を果たしてこられましたことにお礼申し上げます。


遊佐 雅美 様
ライフセーバー

第15 回でも審査員を務めさせていただき2年ぶりとなりますが、全体にうまいという印象があります。自分が子供のとき、こんなに上手には描けないだろうと感じました。動きのある絵、画面から飛び出してきそうな絵、題名を見ると子供が選んだこと、感じたことが伝わってきます。葉山でライフセービングを教えていますが、泳げない子や遊びを知らない子が多くいることが分かります。作品にはたくさんの遊びが描かれていて、こうした遊びを多くの子供たちに知らせていきたいと思いました。そして描かれている海は、どれも青くきれいなこともうれしく思いました。


関根 章文 様
文部科学省

水辺に行き絵を描くという行為が、私たちの目指す自然体験活動推進にあっており、絵という静的な行為とは対照的に動的な印象を受ける作品がたくさんありました。選んだ作品は紙面を大きく使い、指先までしっかり描かれています。生きる力が表現されていて、パンツひとつ、素足で自然を楽しむ様子が生き生きと描かれています。


森川 雅行 様
国土交通省

当省では港のフォトコンテストを主催していますが、絵画には温かみがあります。忘れてきたものを思い出させてくれます。構図がダイナミックで楽しさが表現されていて心から海を楽しんでいる絵を選びました。作品に描かれるようなきれいな海、港にしていきたいと思いました。


紀村英俊/藤森陽子 様
環境省

子供らしくのびのびとした作品が多く、また思った以上に個性的でダイナミックな絵柄ばかりでした。天才のひらめきすら感じさせる絵もありました。賞としてはジェンダーという視点も含めて、草の根の活動が大切なことと考え選びました。


橋本 牧 様
農林水産省

予想以上にすばらしい作品から1点を選ぶのはたいへんでした。漁を担っている人が力強く描かれている、ごつごつした手がカニをやさしく持っている作品を選びました。


荒田 忠典 様
(財)日本マリンスポーツ普及教育振興財団 会長

ご後援をいただいた4省の方々をはじめご協力いただいた皆様に御礼申し上げます。このコンテストが始まったころ、私はヤマハ発動機のマリン事業部の責任者をしておりました。当時作品の応募は九州地区が中心で徐々に全国レベルに広がっていきました。内容をみると、実に個性的で豊かな想像力を感じさせる作品が多くなっています。海というのはいろいろな人の協力と調和によって支えられているということも、これらの絵から感じ取ることができます。次回18回の審査会も、新たな感動で迎えたいと思います。本日はありがとうございました。



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