浜の風景画コンテスト

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平成11年度・第11回 審査員コメント

工藤 和男 様
画家 (社)創元会理事長、日展会員 第1回より審査員長として作品を審査

回を重ねるごとにレベルが向上してきましたが、今年も著しいレベル向上が見られました。大人になると知識や技術が先行しますが、子供たちは純粋に自由奔放な絵を描いてくれます。その自由奔放な感性が、いかに絵としての面白さに繋がっているかを見ながら審査しました。学校毎に作品の傾向が同じというケースも一部に見られましたが、その中で児童の個性が反映された作品に注目しました。絵を描くことの意義を今回も感じました。


秦 英樹 様
(社)フィッシャリーナ協会 理事長

小さいときから“浜”に関心を持つことの重要性を再認識しました。審査の基準としては、まず絵の迫力をポイントとし、さらに“浜”という海岸線を児童たちがどう見ているかに着目しました。環境、漁業、女性の活躍など、様々な切り口がありました。審査しながら、このあと“浜”に対する児童たちの見方がどう変化するのだろうかと、楽しみになりました。


服部 善郎 様
(社)海洋レクリエーション協会 ジャパンゲームフィッシュ協会 名誉会員

みんな絵がとても上手だと痛感しました。素晴らしい作品が集まり、迷いましたが、今回は母と子が釣りをしている絵を『海洋レクリエーション協会長賞』に選びました。釣りの世界は今まで男の世界でしたが、ここ数年、女性の進出が盛んです。子供の目にも時代の推移が感じられたようです。子供たちの感受性をより一層育てる情操教育、その一環がこうした絵を描くことです。毎年素晴らしいコンテストを続けられるのは嬉しい限りです。


村井 了 様
(社)日本ユネスコ協会連盟 理事長

ユネスコでは2年毎にアジア絵日記展を募集開催しています。その経験を含めて言えるのは、音楽や絵は言語が不要であるということです。それでもなお、気持ちや文化の交流ができるという点が素晴らしい。本日も心の交流を図ることの重要性を痛感しました。昔は、海といえばその広さによる夢が絵に託されましたが、今回の応募作品では自分たちの周辺を描いた絵が多く見うけられ、考えさせられました。


岩崎 恭子 様
ゲスト審査員 日本大学在学 バルセロナ五輪200m平泳ぎ金メダリスト

今回初めて審査員として参加いたしました。応募作品はどれも非常に表現力が豊かで、私にはなかったものが沢山あり、とても羨ましく思いました。地球環境問題などを考えると、小さいころから外へ出て“絵”を描き、そして感じ、子供たちの成長が期待できるこのコンテストは素晴らしいと思いました。楽しく審査に参加させていただきました。


松崎 孝紀 様
ヤマハ発動機株式会社 取締役

小さい時から海、水に親しんでもらいたいという主催者の趣旨にそった作品が多く、楽しい審査ができました。女の子が二人、楽しそうに泳いでいる場面をダイナミックに、自由奔放に描いた作品をヤマハ賞に選びました。幼児らしく、自分の思っていることをそのまま絵にしたものを選びましたが、それ以外の作品もみな、子供たちの純粋なこころが絵になっていて、感心いたしました。


江口 秀人 様
(財)日本マリンスポーツ普及教育振興財団 会長

音楽や絵などの文化活動には、子供たちが独り善がりにならず、自分の住んでいる環境を守り育てる意識を自然に植え付ける効果があると思います。さらに、作品を発表できる場があるということは、子供たちの可能性を膨らませることに繋がります。今回のコンテストは、海外からの参加が若干少なかったわけですが、今後は国際的に発展していくことができれば幸いです。



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