スポーツチャレンジ賞

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選手の育成、競技の発展・普及を支えた、樋口豊さんが功労賞、江黑直樹さんが奨励賞を受賞

第5回ヤマハ発動機スポーツ振興財団スポーツチャレンジ賞表彰式

功労賞を受賞した樋口豊さん(左)と奨励賞を受賞した江黑直樹さん

平成25年4月9日(火)、第5回「ヤマハ発動機スポーツ振興財団スポーツチャレンジ賞」の表彰式を、東京會舘(東京都千代田区)にて開催しました。 この賞は、スポーツ普及・振興の礎となった長年のチャレンジを讃える「功労賞」と、表彰年度ごとに世界トップレベルの成果を生み、今後さらなる成長を期待されるチャレンジに贈る「奨励賞」の2部門があり、競技団体や報道機関など、スポーツに関わるさまざまな分野から推薦をいただき、当財団の選考委員会を経て決定しています。

過去の受賞者には、指導者、審判員、スポーツ医・科学者やアスレティック・トレーナー、スポーツ写真家といったさまざまな分野の「縁の下の力持ち」を表彰しており、5回目となった今回は、フィギュアスケートコーチ、振付師、解説者である樋口豊さんを「功労賞」に、ゴールボール女子日本代表チームのヘッドコーチである江黑直樹さんを「奨励賞」に選出し、表彰式を執り行ないました。 両氏には木村隆昭理事長から表彰状とメダル、賞金目録、副賞が手渡された後に、樋口さんには前回「功労賞」を受賞した岸本健さん(スポーツ写真家)、そして江黑さんには同じく前回「功労賞」を受賞した水谷章人さん(スポーツ写真家)から花束が贈られました。

また、会場には多くゲストが祝福に訪れ、樋口さんにはNHKチーフアナウンサーで解説委員の刈屋富士雄さんをはじめ、アイススケート解説者の渡辺絵美さん、振付師の宮本賢二さんらが出席し、樋口さんの人柄やフィギュアスケートへの強い情熱、国際的な活躍の様子を語っていただきました。一方の江黑さんには、ロンドンパラリンピックのゴールボール競技で金メダルを獲得した小宮正江選手、浦田理恵選手、安達阿記子選手らが祝福に駆けつけ、競技の紹介とともに、競技を通して培った信頼関係、金メダル獲得までともに歩んだ足跡などを振り返っていただきました。

祝辞|木村隆昭 理事長
第5回ヤマハ発動機スポーツ振興財団スポーツチャレンジ賞表彰式

昨年のロンドンオリンピック、そしてパラリンピックの後に開催された東京銀座の凱旋パレードには、約50万人もの人々が祝福に駆けつけ、さらに震災復興支援を目的に仙台で開かれたパレードでは、五輪選手団と沿道の人々が笑顔で触れ合うシーンも見られました。こうした感動的なムーブメントを目の当たりにするたび、2020年東京オリンピック招致への期待の高まりを感じるとともに、スポーツの力、スポーツが与える勇気や元気、そして活力といったスポーツの価値を実感します。より多くの人々がスポーツを楽しみ、また親しんでいけるようなスポーツ文化を築き上げるために、当財団も積極的にスポーツ振興に取り組んでまいりたいと考えております。

スポーツ文化と申し上げましたが、これは一朝一夕にできるものではありません。さまざまな立場でスポーツにかかわる人々の努力の上に、現在のスポーツ界も支えられています。ヤマハ発動機スポーツ振興財団スポーツチャレンジ賞は、こうした「縁の下の力持ち」の努力と功績を称えるものです。今回は2名の「縁の下の力持ち」を表彰させていただきますが、日本のスポーツ界を目立たぬところから支えているこうした人物にスポットライトが当たることで、全国各地で活躍されているたくさんの「縁の下の力持ち」の皆さんの励みになることを願っております。


選考経緯|浅見俊雄 選考委員長
第5回ヤマハ発動機スポーツ振興財団スポーツチャレンジ賞表彰式

この賞は、スポーツを縁の下や裏舞台で支えている人を表彰するものですから、毎回、選考には苦労をしています。しかし、回を重ねるたびに皆さん方の理解も深まり、今回も功労賞15名、奨励賞8名のすばらしい候補者の皆さんを推薦していただきました。選考委員会ではまず書類審査でそれぞれ3名ずつ・計6名に候補を絞り、その後、事務局の調査をもとに最終選考会を開いて今回のお二人を表彰させていただくこととなりました。選んだ私たちとしましても、非常にすばらしい選考ができたと感じています。

功労賞の樋口さん、そして奨励賞の江黑さんのチャレンジは社会の範となるものです。こうしたすばらしい人物を表彰できたことは、私たちにとっても大きな喜びであり、また誇りでもあります。おめでとうございました。


受賞のコメント

功労賞・樋口 豊さん

第5回ヤマハ発動機スポーツ振興財団スポーツチャレンジ賞表彰式

私は現役時代、なんとなくフィギュアスケートが好きになって、なんとなく全日本で優勝させていただいて、なんとなくオリンピックにまで出場させてもらいました。本当であれば「メダルを目指してがんばるぞ!」という姿勢で取り組むべきなのかもしれませんが、私はそうではありませんでした。しかし、フィギュアが好きでそれに夢中になることによって、仲よくしてくれる人たちが周りにたくさんできました。そうしたことが「縁の下の力持ち」として人々の役に立ったのなら本当にうれしく思います。

私はいま、明治神宮外苑アイススケート場で幼稚園に通う小さなお子さんから、上は80歳の方まで指導させていただいています。そこでフィギュアスケートに取り組む人たちには、「オリンピックに出場したい」「フィギュアを心ゆくまで生涯楽しみたい」といったそれぞれの夢があります。私はコーチとして、そうした夢に近づけるように導いていくために、これからもますます精進したいと思います。本日は光栄な賞をいただきありがとうございました。

祝辞|吉成広幸さん(明治神宮外苑アイススケート場 場長)
第5回ヤマハ発動機スポーツ振興財団スポーツチャレンジ賞表彰式

樋口先生は皆さんもご存じのように非常に温厚な方ですが、一方でリンクの中では仏の樋口が鬼の樋口へと変わる瞬間があります。樋口先生には19年前から明治神宮外苑アイススケート場で指導をしていただいていますが、その指導方針の中で、スケート技術以上に生徒さんたちの人格形成という側面を非常に大切にされています。礼儀、感謝の気持ち、ルールやマナーといったことに対し、樋口先生は非常に厳しい方でもあるのです。

私どもが生徒の保護者の方から耳にするのは、「樋口先生に教えていただいて、子どもが人間的に成長した」という言葉です。まさに選考理由にもあった「社会の範となる人物」であることに間違いありません。樋口先生の受賞を心から喜んでおります。


奨励賞・江黑直樹さん

第5回ヤマハ発動機スポーツ振興財団スポーツチャレンジ賞表彰式

選考の理由としてご説明いただいた「縁の下の力持ち」という点については、私なりに選手を支えながらやってきたという多少の自負は抱いています。しかし、その私をさらにその下から支えてくれた人々がいたことを、まず皆さんにお話ししておきたいと思います。今回はそうした人たちを代表して表彰していただいたと考えています。 すでに私たちはリオ・パラリンピックでの連覇に向けて気持ちを高めていますが、こうして一緒に取り組んできた選手たちに囲まれながら話しをさせていただいていると、昨年経験させていただいたあのすばらしい思い出が蘇ってきて、私自身、いま非常に感動しています。

ゴールボールは、視覚障害者のリハビリの導入として非常に役立つスポーツです。これを機会にたくさんの人々にこのスポーツを知っていただけたら幸いです。本日はこのようなすばらしい賞をいただき誠にありがとうございました。

祝辞|小宮正江さん(ゴールボール選手)
第5回ヤマハ発動機スポーツ振興財団スポーツチャレンジ賞表彰式

私はゴールボールを始めて11年、江黑先生もゴールボールにかかわって12年になるはずですから、競技生活のほとんどを一緒に歩んできました。その出会いの頃から「パラで金を獲るぞ!」「はい、獲ります!」と何度も繰り返して話してきました。そうした中でのロンドンでの金メダル獲得は本当にすばらしい体験でした。 目標を達成するために私たちはたくさんの方に支えられてきましたが、なかでも江黑先生は特別です。優しさと厳しさ、アメとムチを上手に使い分けながら、一歩一歩私たちを成長させてくれたことに心から感謝しています。

リオ大会に向けて私たちも新たなスタートを切りました。これから江黑先生が全国から新しい選手を連れてきてくれると思いますが、私たちも若い選手の育成を手助けするとともに、連覇に向けてチャレンジしていきたいと思います。江黑先生をこうした賞に選んでいただいて本当にありがとうございました。



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