中間報告会

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2017年10月14日

平成29年度 第11期生スポーツチャレンジ助成 第4回中間報告会を実施しました

平成29年度 第11期生スポーツチャレンジ助成 第4回中間報告会

10月14日(土)、御茶ノ水ソラシティカンファレンスセンター(東京都)にて平成29年度 第4回目の中間報告会を実施しました。この日は体験チャレンジャーの石本美来さん(ボウリング/選手)、古畑海生さん(水泳/選手)、梶原悠未さん(自転車競技/選手)と、研究チャレンジャーの鷲野壮平さん、天野達郎さん、芝口翼さん、若林斉さん、佐藤大輔さんの合わせて8名が参加しました。

参加いただいた審査委員

浅見俊雄委員長、伊坂忠夫委員、遠藤保子委員、景山一郎委員、川上泰雄委員、北川薫委員、小島智子委員、篠原菊紀委員(五十音順)


鷲野壮平さん(研究)

私は「呼吸筋トレーニングによるトップスイマーの記録向上への挑戦」というテーマで研究しています。研究の目的は2つあり、1つ目は吸気筋の筋疲労の発現により抵抗が大きくなるか検討すること、2つ目は呼吸筋トレーニングが“低抵抗"を実現させ、競泳パフォーマンスを向上させ得るか検討することにあります。実験の結果、吸気筋疲労が発現していること、泳速度は段階的に低下することが分かりました。またレース後半にボディポジションが低下することを証明できました。今後の取組みとしてボディポジションの低下によって抵抗が大きくなるのかを検証するために実験を行なっていき、また呼吸筋トレーニングにより競泳パフォーマンスを向上させる実験を重ねていきます。

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石本美来さん(ボウリング/選手)

目標として「アジアの強豪国の同世代の選手に負けない」を掲げて練習をしてきました。上半期は5月にNHK杯争奪 第51回全日本選抜選手権 準優勝、6月に第54回西日本選手権 優勝、7月にワールドゲームズ2017ポーランド大会 シングルス決勝進出、8月にU22 3rd Fukuoka Summer Cupという男女混合の大会で第3位という成績を残すことができました。ワールドゲームズでは大会の規模や格式の高さに触れることができ、非常に良い経験となりました。ボウリングは相手との接触がない分、自分との戦いで高い集中力と体力が必要とされます。上半期に取り組んできた練習を継続し、さらにフィジカル、メンタルともにトレーニングを重ねていき、また助成によりボールや道具の充実度が増したことに感謝しています。1試合にボールを5〜6つ持ち込んでいることもあり戦いは道具選びから始まっているので、そこで出遅れなくなったことはとても大きいです。今後の目標は、「全日本大学選手権連覇」「世界選手権で金メダルを獲得」への挑戦です。私の活躍が日本におけるスポーツボウリングの発展に直結すると思っているので、しっかりと自分の役割をこなしていきたいです。

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天野達郎さん(研究)

私の研究は「運動による汗腺機能の適応機序の解明:カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)の役割」というテーマで取り組んでいます。運動時の体温調節は、発汗による熱の放散が大切であり、そのメカニズムを探ることにより運動パフォーマンス低下や熱中症の予防にも繋がります。運動トレーニングを日頃から行なうと汗の機能が向上することから、まず長距離選手の汗腺では,CGRPに対する発汗増幅作用が高まっているという仮説を立てました。今回マイクロダイアリシス法という方法を用いて、長距離選手の高機能汗腺におけるカルシトニン遺伝子関連ペプチド(発汗を増幅する神経ペプチド)の役割を明らかにしていきます。被験者に長距離選手(新潟大学学生)および非運動鍛錬者各10名に皮内マイクロダイアリシス法という方法で7月から9月までの期間で実験をしました。今後の予定としては実験が少し遅れていることもあり、実験の続き、データ解析、論文執筆・投稿と進めていきます。

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古畑海生さん(水泳/選手)

私は現在高校3年生ですが大好きな水泳でオリンピックをめざしています。2017年度上期の目標として全国大会での実績を上げて日本ジュニア代表選手を目指すことに専念しました。結果は全国ジュニアオリンピック春季大会にて自由形1500mで3位入賞し、それにより日本三大大会の出場権を得ることができました。9月の日本選手権では、練習不足にも関わらず全体では16位、高校生では2位を獲得することができました。今後、オープンウォータースイミングは取組み次第で結果が残せると感じています。高校生活の集大成の下期はさらに実績を積んで、水泳強豪大学に進み、水泳競技での第二ステージで活躍することを目標としています。大学ではトップレベルで活躍できる日本代表選手を目指します。

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芝口翼さん(研究)

アスリートの方々に持久力を高めるための栄養学的なサポートができないかという観点で「米由来機能性成分による骨格筋ミトコンドリア生合成・機能の亢進とその標的分子の解明」というテーマで研究を進めています。一般的に持久力を規定する要因の一つが筋肉に含まれているミトコンドリアの量と働きです。実際、ミトコンドリアの数を増やしたり、その機能を向上させることにより持久力の向上や健康の増進に寄与していることが広く知られています。2020年の東京オリンピックへ向けて、日本固有の発酵技術を応用し米由来のマルチ飲料の開発を酒造メーカーと共に取り組み、競技力の向上に有益とされているアミノ酸、糖質、クエン酸、ポリフェノールなどの量を増やすことを研究開発しています。実際に協力企業が中心となって開発を行い、できた製品に対して、ミトコンドリアに着目して、どういった持久力の向上があるのかを検証していきます。現在実験の進捗状況としてアミノ酸総量を、申請時の2倍近くまで取出すことに成功しました。また他社のスポーツ飲料に比べて多種多様なアミノ酸をバランスよく含んでいるという点では優勢を保っています。今後も競技力向上と健康増進のためのマルチ飲料の最適化・量産にむけて研究を続けていきます。

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梶原悠未さん(自転車競技/選手)

ここまでのところ活動実績は、世界選手権トラック(競輪場などを走る1周250mでブレーキが付いてない自転車を使用)ではオムニアム(1日4種目を走り、その合計点で競う)11位、3㎞個人追い抜き21位、世界選手権ロード(公道を120kmまたは150kmを走る)では個人タイムトライアル44位、ロードレースは出場したが完走できませんでした。しかし世界のトップレベルの選手と戦うことで自分の実力を把握できました。また全日本選手権トラックではポイントレース優勝、3㎞個人追い抜き優勝、マディソン優勝、4㎞団体追い抜き優勝、全日本選手権ロードでは個人タイムトライアル2位を達成しました。その他、文部科学大臣杯第73回全日本大学対抗選手権大会や全日本学生選手権トラックでも種目によって優勝や良い結果を出すことができました。今後はワールドカップ、アジアロード選手権を経て3月の世界選手権トラック オムニアムで5位以内に入ることを目標にし、2020年東京オリンピック(オムニアムで)金メダル獲得に向けた戦略を具現化していきたいです。

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若林斉さん(研究)

私を含め5名の研究者で構成している「子どもの発育・発達に関する若手研究チーム」は小学校児童の縦断的調査によって身体活動量と体温リズムの関係および、発育・発達に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした研究を行なっています。本研究は2013年にスタートしており、これまでに小学1年生を対象とした体力、運動能力および形態的特性の測定を実施し、その後身体活動量と体温リズムの測定を4年間に渡って追跡調査しています。2017年度に小学5年生になる対象児童232名に対して、1年目と同様の体力、運動能力、形態的特性の評価を実施し、身体活動量と体温リズムの追跡調査を実施しています。今後は体温日内変動・身体活動量調査及び睡眠および朝型夜型に関する質問紙のデータを回収し、データの分析を行ない、身体活動量と体温リズムの関係や体力・形態特性の発育発達への影響を検討していきます。

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佐藤大輔さん(研究)

水泳教育の進展、生涯スポーツの拡張、自己保全能力を拡大するために「泳げる」ヒトの脳内処理を神経科学の手法を用いて実践的な評価方法を確立する研究を進めています。脳内の抑制機能で「泳げる」を評価できるという仮説を立て、脳内で“限局的な活動" と “不要な活動の抑制"が働いていると考えています。水泳選手4名、非水泳選手4名(15m以上泳げないヒト)を対象者として水に入る前、入っている時、入った後の3つの条件で、安静時抑制機能評価、課題時評価(決められた角度に素早く手の間接を曲げるという課題)、課題中の評価の3種類の実験を行ないました。これまでの結果のまとめとして、水泳選手は環境(水中・陸上)によって関節位置覚が変化しにくい傾向にあります。また課題時の脱抑制機能(安静から課題時)が関与している可能性があります。今後は本実験の対象者増加と力制御課題プログラムの作成と実験を行っていきます。

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